見たことないポーション ページ37
エルフの村に来て多分１ヶ月
私は師匠に魔法やら何やらを教えてもらい
ライト君はここでも錬金術でいろいろ作っていた
「…うーん、もうそろそろかな」
『え、何が？』
私が聞くと「ん〜…」と唸った
え、悪いこと言った？
「外の世界はもう３年たったかなって思って」
…え、マジか
「そっかぁ〜
じゃあ約１ヶ月が３年ってこと？」
「そこは前後するから何とも…
もしかしたら２年半とか、３年半とか…
それよりも今日帰ってもらうよ！
もうそろそろここ出ないと本格的に何年も過ぎるから！」
私とライト君は師匠に背中を押され
自分が使っていた部屋に押し込められた
お…おう、まぁ荷物を整理しよう
と言っても、私の荷物は時空間に送るから手ぶらだけどね
『…こんなもんか』
ちょうど一段落ついて休憩しようと座ると
コンコンと扉をノックする音が聞こえた
『どうぞ〜』
「整理終わった？
これ、エルフの村から出たら飲んでね？
それじゃあ私はライトのとこに行ってくる」
そう言って渡されたのは液体の入った瓶
でも色的にHPポーションでもMPポーションでもないと思う
もう師匠もいないから聞けない…
よし！こんな時こと“鑑定”だ！
«時のポーション»
本来あるべき姿に戻る効果がある
エルフの村に長期間いた人用
…マジか、これ作ったの師匠かな？
こんなピンポイントなポーション、ゲームにはなかったし…
と言うか、エルフの村に行っても時間経過は変わらない
強いて言うなら行ったあと
戻って来る時に強制的に次の日になるくらい
「アリス〜、もう時間だよぉ？」
私が考え込んでいると
ライト君が扉をノックしてきた
あ、全く気づかなかった…ごめん、ごめんよ！
推しがせっかく私のとこに来てくれたのに…
とりま急ごう
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