チート令嬢は婚約破棄されたので冒険者になりたい！ (ページ31)

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私以外の異界の旅人ページ31

「ふふふ…やっぱりわからなかった？
異界の旅人、もしくは異界の住人
アリス、君は違う次元の人だよね？」

少し体がピクリと震える
違う次元の人…多分転生者のことだと思う
きちんと名前がついてるってことは
私以外にいるのかな？

『…多分、そうだと思います
私、以前は違う次元で生きていたので』

「やっぱり…！
でも記憶があるなら、転生者かな？」

『記憶があるなら…？』

「あぁ、知らないかな？
こっちではアリスみたいな記憶を持つ子を転生者
記憶を持たない子は贈り人って言うんだよ」

詳しく聞くと、贈り人は記憶を持たず
だけど思い出は忘れていない人だそうだ
…うーん、転生者がいるなら仲間にしたかったけど
もし贈り人だったら記憶がないから
ここ以外の世界の話は出来ないね…

「…私の孫弟子に、贈り人が一人いるよ」

『え、そうなんですか？
会うことはできます？』

最初は会ってみないとだよね
…会えればの話だけど

「ごめんね？今は無理だよ
…だけど、この先会うだろうから言っておくね？
その子の名前は、アーニャ・ネクロブラッド
少し前に公爵家の養子になった子だ」

「アーニャ…？」

師匠がそう言った瞬間
ライト君はピクリと震え、その名前を口にした

「多分、15歳になったら会うことになるよ
だってあの子、魔法学校に通うことになってるからね
それに…ライトならわかるかな？」

ライト君はコクリと頷いた
あぁ、今日も推しが尊い…じゃなかった
そのアーニャって子と、会ったことあるとか？