【ツイステ】運命の人は鏡越しに［アズール･アーシェングロット］

スイッチを入れる口上 ページ17

｢アズ〜｣

｢何ですか？｣

｢コレも放送入ってる？｣

｢入ってますよ。だから僕がここに居るんでしょう｣

｢…………今日、調子出ないんだけど｣

｢いつもでしょうに｣

｢いつも以上にだよ｣

｢…………わかりました｣

｢お。じゃあ、お膳立てよろしく｣

｢今日は何の気分ですか？｣

｢外郎売りの……そりゃそりゃ、から｣

｢……アレ、言いにくいんですが？｣

｢そりゃ、わざとそう言う文面な訳だし｣

｢……はぁ……序盤しか付き合いませんよ｣

｢とか言いながら全部付き合ってくれるんだろ？やっさし〜｣

｢まぁ、僕は慈悲深いので｣

｢知ってる知ってる｣

｢噛んだら負けのゲームにしません？｣

｢おけ。文の区切りで交代ね｣

｢わかりました。テンポよく繋いでくださいね？｣

｢モチのロン｣

｢それでは、いきましょうか……『そりゃそりゃそらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ』｣

｢『アワヤ喉(のんど)サタラナ舌(ぜつ)に、か牙(げ)サ歯音(しおん)』｣

｢『ハマの二つは唇の軽重(けいちょう)、開合(かいごう)さわやかに、あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお』｣

｢『一つへぎへぎに、へぎほしはじかみ、盆豆盆米盆牛蒡(ぼんまめぼんごめぼんごぼう)、つみ蓼(たで)つみ豆つみ山椒(ざんしょう)』｣

｢しょ、しょさ──『書写山(しょしゃざん)の』！！『社僧正(しゃそうじょう)』！！！よっし！！！｣

｢えー！今のは噛んでるじゃぁん！短いし！｣

｢噛んでません！ノーカンです！文の区切りで交代でしょう！？｣

｢もー……仕方ないなぁ｣

｢ほら、続けて｣

｢『粉米(こごめ)のなまがみ粉米のなまがみこん粉米の小生(こなま)がみ、繻子(しゅす)・緋(ひ)』じゅしゅ……んなぁあああ！！！｣

｢よっっっしゃ！！！勝った！！！あっはははは！！！どうですか！今日は僕の勝ちですから！｣

｢クッソ腹立つ！現役時代なら噛まずに言えたのにぃ！｣

｢あぁ、演劇部なんでしたっけ？？麒麟も老いては駑馬に劣ると言うやつですかねぇ？あっははは！いや、実に気分がいい！｣

｢めっちゃくちゃ煽り散らしてくるやんけ。腹立つなぁ……｣

｢アズール、Aさん。僕達も入れてください｣

｢おもしろそー！しかもぉ〜、お客達まで調べ始めてるし〜？｣

｢……近々、ホームページの隠し機能に追加しておきましょうか｣

｢良いねぇ。外郎の人口増やそ｣

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