ナベリウス・カルエゴとハロウィン ページ36
「トリックオアトリート!!」
「太るぞ」
「太らんもん!!こちとら何十年と体重がプラマイ3kgで変動してないんだからね!?」
「それはお前の食事のタイミングがおかしいからだろうが」
「うーん、ド正論。それはそれとしてお菓子ください」
「……悪戯はどうする気だ」
「え?まず入間くんのところに行って召喚してもらってから、ハロウィン仮装に着替えさせる」
「前提条件の時点で嫌な予感しかせんな。やるから少し待て」
「いえーい!」
「……これでいいか」
「わぁ!……ってコレ私が買い溜めしてたお菓子じゃん」
「俺の手に渡ったのが運の尽きだな」
「食べない癖に〜!対策してやがったー!」
「フン」
「はぁぁ……しゃーない。明日の授業でお菓子配りおじさんするかぁ……」
「A、お前はいつ性別を変えた」
「え?性別は変わってないよ?あの……モブおじさん的なノリ」
「もうわかった、貴様は口を開くな」
「酷すぎない?辛辣」
「trick yet treat」
「珍しいね、お菓子ねだるなんて──ん?いぇっと?」
「菓子などいらんわ。言い方は気に食わんが……『悪戯』させろ」
「何がお望みですか、お兄さ〜ん」
「粛に。茶化すな」
「良いじゃん。茶化さなくなったら私じゃないよ」
「否定出来んのが悔やまれる」
「やーい!……わ、ちょっと、ソファに押し付けんのはズルだって!」
「大人しくしていろ。悪いようにはしない」
「わぁ、暴漢のセリフだ。……んっ……」
「……」
「んー、ふ、はぁ!」
「甘いな」
「女の子は砂糖とスパイスと素敵なものいっぱいで出来てるからね」
「アホか。お前のそれはただの甘党だろうが」
「否定はしない」
「……」
「待って待って!ストップ、エギー!」
「『待て』は聞かん」
「聞いて!?首噛むな!犬かお前は!『番犬』だけに!」
「やかましいわ」
「ちょ、ごめん!ごめんって!良い子だから!噛んでもいいけど首はやめようねー」
「寝室に行く時間も惜しいんだが?」
「行こう!?ね!?」
「ハッ……!必死だな……!」
「お前もな……!!」
「カルエゴくーん、Aちゃーん。僕だよー」
「チッ、タイミングが悪い」
「よし!ちーくんナイス!」
「……シチロウ、よく来たな」
「うん。Aちゃんにお菓子ねだられてる頃かなって」
「残念ながら間に合ってないんだよなー」
「そっかぁ。カルエゴ君、お菓子間に合った?」
「あぁ。事前にコイツの買い溜めたものを持っておいたからな」
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作者名:とある誰かの作品倉庫 | 作成日時:2023年10月13日 0時