ナベリウス・カルエゴと魔苺ラテ ページ31
「お前、また来た!」
「どーも、カムカムさん。魔苺ラテください」
「いつもの、まとめてお買い上げか?」
「そうでーす。仕事で呼ばれた時しか来れないんで」
「これだ。早く、お支払いしろ」
「はい、お願いしまーす」
「……丁度、確認した。お前、飽きないか?そればっかり」
「飽きませんね。甘党なんです。このメーカー、バビルスの売店以外で見ないんですよ」
「そうか。サービス!やる!」
「カムカムさん?話聞いてました?甘党なんですよ、私。ブラックコーヒーは飲めないんです、私」
「眠気、覚める」
「それは知ってますよ。せめてブラックじゃなくて、めちゃくちゃ甘いやつにしてくれません?」
「眠くなる。ダメ」
「なんでそこまで私の眠気に厳しいんだこの人」
「お前、昔から聞いてる。夜更かし、良くない」
「誰から聞いたんです?……昔、私が入学から数日でサービスしてくれましたよね?」
「その時から、聞いてた」
「誰から漏れてんだよその情報。怖いよ」
「A、またやってるのか」
「エギー!エギーからも何か言ってよ……サービスは嬉しいんだけど、ずっとブラックコーヒーで……」
「良い機会だな、諦めて克服しろ」
「カフェインが体質的にダメなの!知ってるでしょ?」
「お前、何か、欲しいか?」
「いえ。コイツを回収しに来ただけです。バビルスに来たからには必ず買いに来ているだろうと思いまして」
「そうか。お前。またお買い上げ、待ってる。魔苺ラテ、人気ある」
「そーなんですよねー。カムカムさん、いい加減メーカーの直卸し先教えてくれません?公式災トにも載ってなくて……」
「ダメ。教える、お前、買いにこない。客、減る」
「うーん、手強い。はぁ、今回も諦めるかぁ……じゃあね、カムカムさん」
「お買い上げ、感謝」
「全く……世間話に花を咲かせている場合か。そろそろ部外者として通報するぞ」
「ちょっと!?教員じゃないからって、それはないよ!OBが来たって良いじゃんか!」
「良い訳があるか、馬鹿者。時にはシチロウの名も借りていると聞いたぞ」
「げっ、ちーくん喋ったな……!」
「そこまでして欲しいか、それが」
「そーね。大人になっても子供舌なのでね!へへっ」
「魔苺ラテなら他のものもあるだろうが」
「一番甘いのがここのなんですー!代わりが利かないんですー!」
「……理解出来んな」
「まぁ、味覚結構違うからね、私達。でもゴリ押しはしてないでしょ?」
「否定は出来ん」
ナベリウス・カルエゴと妻の徹夜→←モラクス・モモノキと喫茶店 ※過去編
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作者名:とある誰かの作品倉庫 | 作成日時:2023年10月13日 0時