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ハァ、とため息をついた私は言霊を使った
審神者として霊力がある者が使う事の出来る術


私も当然、使う事が出来る


『【全員、黙ってさっさと自分の席へ着きなさい。】』


「「「「「!?」」」」」


黙って、言霊にはその言葉も入れたから話す事も出来ないだろう


言霊を破る事が出来るのは、言霊を使った術者よりも霊力の高い者だけ


私の本丸は霊力の高い人間しか務める事が出来ない最高ランク本丸


そんな本丸の審神者になった二代目・・・そして現審神者の三代目


どれ程霊力があるかも分からない
政府ですら手が行き届いていないと言うのは上層部の失態だ
上層部がブラックなのか?
審神者になったら文句を言ってやろう


そこへ、ガラッと扉の開く音がする



「はーい、皆さん座って・・・って、あら?
どうしたの?神木さん以外全員座っているみたいだけど・・・」


なんだ、先生かと思いながらクラスメイトの方をチラリと見る


クラスメイト達はまるで金魚にでもなったかのように口をパクパクと動かしていた



先生はただ、口をパクパクさせる生徒達に困惑の表情を浮かべていた



異様な空気が漂う教室内で私は口を開いた



『先生、私帰りますね。』


「え?どこか調子でも悪いのかしら?」



『ええ、呼び出された時から少し頭が痛いんです。
・・・やっぱり無理でしょうか?』


頭を押さえながら困ったような顔を浮かべておく


「あ・・・いえ、確か親御さんもいるのよね。それなら多分、事情を話せば大丈夫だと思うわ。」


『すいません。ご迷惑をおかけしてしまって。』


「良いのよ。それより、帰りの準備をして早く行きましょう。」

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作者名:彼岸 椿 | 作成日時:2019年8月3日 16時

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