【お酒】 ページ45
【宇髄side】
『フフ。宇髄さ〜ん。ちゅーしてくらさぁい!』
呂律の回らない舌でそう言いながら俺の首に巻きついてくるA。
なぜこんなことになったのだ。
・
それは数十分前のこと。
善逸からいきなり電話がかかってきた。
善逸「もしもし!?俺です!我妻です!」
電話越しの善逸の大きな声に耳がキーンとなる。
宇髄「あ?分かるわ。どした。」
今日はAはいつものメンバーで食事会と言っていた。何かあったのだろうか。
善逸「Aさんが…。あ、ちょ、幸せ…。」
炭治郎「善逸!」
伊之助「気持ちわりぃぞ!紋逸!」
善逸の最後のマヌケな声と同時にイノシシ野郎と竈門のギャーギャー騒ぐ声が聞こえてくる。
宇髄「…はぁ??」
炭治郎「か、変わりました!竈門です!とりあえず来てください!」
宇髄「ちょ…」
竈門はお店の名前を言ったかと思えばそのままブチッと切られてしまった。
とりあえずAに何かあったのは確かだ。
宇髄は車の鍵とスマホと財布を持って家を出る。
・
宇髄「…何やってんだ…。」
言われたお店に着いてみれば、そこは変な状況になっていた。
善逸に抱きついて離れないA。
Aに抱きつかれてさぞかし幸せそうにしている善逸。
Aを善逸から引き離そうとしている竈門。
そして、テーブルの上の食べ物にがっつくイノシシ。
竈門「あ、宇髄さん!!」
宇髄「どーゆー状況だ。これ。」
竈門「それが…、Aさんが頼んだドリンクを店員さんが間違えてお酒を持ってきてたらしくて…。」
こんな状況です。と疲れた顔をしていう竈門。
宇髄「…はぁ。とりあえず、今日は解散しろ。
ほら、Aも帰るぞ。」
善逸「ダメですよ!?俺の幸せを邪魔しないでくださいます???」
宇髄「何言ってんだ馬鹿野郎。」
そう言いながら善逸にくっついているAを引き剥がす。
善逸「あ゛ぁ〜!! 俺のAさぁぁーん!!!」
宇髄「ほら、解散しろ。解散。イノシシもだ。」
・
会計を終えて、店の外に出るとイノシシは「猪突猛進!」と叫びながら帰って行った。
竈門「すみません。ご迷惑お掛けしました。」
善逸「俺の幸せな時間を返せぇ〜!!!!」
竈門「うるさいぞ善逸!少し静かにしてもらえないか!」
善逸と竈門の姿が見えなくなったので横抱きしているAを車の助手席に乗せる。
『んんぁ〜。うずいさーーん。』
…酔ってんなぁー。
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ねあ - 神 (2021年12月3日 20時) (レス) @page50 id: 614308e5b4 (このIDを非表示/違反報告)
人のようなナニカ - ああぁぁぁ最高でした!!すごく面白かったし、めっちゃ泣いたしで…素敵な作品に会えてめちゃくちゃ幸せです!!!本当に本当にありがとうございました!! (2021年12月1日 19時) (レス) @page50 id: 4b8facd16d (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - fruitさん» ありがとうございます!! (2021年9月13日 0時) (レス) id: c1a765941b (このIDを非表示/違反報告)
fruit - 面白かったです! (2021年8月30日 17時) (レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - かりりさん» 良かったです(*´˘`*) (2021年2月26日 0時) (レス) id: c1a765941b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2019年12月29日 1時