【あんスタ】たったひとりのキミ (ページ2)

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これは約2週間前の出来事。

「Aさん、今日2winkのプロデュースが終わった後話があるので、教室で待っていてくれませんか？」

いつも笑顔のひなたくんの真剣な表情。

『もちろん！何か相談ごと？』

「まぁ…いろいろ」

その日の2winkのプロデュースも無事に終わり、私は約束通り教室でひなたくんを待っていた。

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「Aさん！お待たせしました！」

走ってきたのか、ひなたくんの息は上がっていた。

『それで…話って何かな？』

「…Aさん、俺のこと好きか嫌いかだとどっちですか！？」

『…？好きだよ』

そう答えるとひなたくんの顔が少し赤くなった気がする。

「じゃあ…俺と付き合ってください！！」

『うん！……ええええ！？』

「ほ、ほんとですか！？嘘じゃないですか！？」

『えっと…』

口ごもる私をひなたくんのウルウルとした瞳が見つめる。

今にも泣きそう…。

(こ、断れない…)

『…うん、嘘じゃないよ』

ぱあっとひなたくんに笑顔が戻った。

「じゃ、じゃあ俺走ってきて汗臭いから一緒にいたくないと思うので帰ります！じゃあ！！」

ピューンという音がふさわしいだろう速さでひなたくんはダッシュで帰っていった。

私の断れない性格と、断ったらひなたくんとの関係が薄くなってしまうのではないかという不安がこのような事態を招いてしまった。