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教習終了のチャイムが鳴り、私は待合の1階へと階段を降りた。
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「あの、帰宅時は知らせなくて大丈夫ですよね?」
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受付「はい。学科教習や技能教習が終わればご自由にお帰りいただけますよ。」
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「分かりました。ありがとうございます。」
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外の空気が吸いたい。
慣れない環境で緊張して、疲れた。
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あっ!外に自動販売機あったから、お礼として村上先輩に缶コーヒーでも渡そう。
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教習所のドアの外へ足を進めた。
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まだ村上先輩は来てない。
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自動販売機の缶コーヒーはガシャンと音を立てて、落ちてきた。
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私は微糖で村上先輩はブラック。
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「あっ、」
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『ああ、どうも。適性検査どうでした?』
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私と同じく飲み物を買いに来たであろう大倉さんは、技能教習の指導をしたからなのか先程のスーツとは打って変わってレザージャケットを身に纏っていた。
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「特に何もありませんでした。適性検査ってあれ正解あるんですか?」
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『いや、無いと思いますけどね。別に適性検査の結果で免許の取得が難しくなるわけやないですから。』
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そう述べながら、長い指先でブラックコーヒーのボタンを押した。
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作者名:橘 | 作成日時:2021年2月4日 23時