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｢…もしもし？｣
『もしもし、拓司起きてたんだ。今日はごめんね。どうしても直接謝りたくて』
｢……ん｣
『拓司…？眠いの？今日も忙しかった？』
｢…いや。忙しくはあったけど、今はオフィスで飲んでるし｣
『そっか…。てことは酔ってるのね』
｢…別に｣
スマホの向こうで彼女のふふっという笑い声が聞こえた。同い年なのに俺より余裕そうな彼女に、少し腹が立った。でもそれだけで腹を立ててるということは俺が彼女より子供であることを助長していて、何も言えなくなる代わりに目頭が熱くなってくる。これは、きっとお酒のせいだ。
｢A｣
『なに？』
｢Aは寂しくないの？俺は…、今日会いたかった｣
『…寂しくないわけないじゃん。今回に限っては本当に上司を呪いたいよ。でもね拓司』
｢…なに｣
『今日なら、きっと会えるよ。もう25日だもの。大阪土産沢山持って行くから、家開けといて欲しいな』
そうか。もう日付を超えているから、今日が25日なのか。
…もう、思い悩んでた24日が終わったということだ。
｢……ほんと、Aには勝てねぇな｣
『えぇ、私拓司に勝てたと思ったことないよ？今だってほら…普段と違ってちょっと可愛い一面見せられてノックアウトなんだから』
｢言うなバカ｣
『ふふ、でもあんまり酔い過ぎないでね？仕事立て込んでるんだろうし』
｢もう手遅れかもしんねぇけどな。…今日は22時には帰れるから。待ってる｣
『うん、ありがとう。じゃあ。またね』
｢おう。おやすみ…大好きだよ、A｣
『…うん。私も。好きだよ、拓司』
部屋に戻ると、川上が驚いた顔で俺を見ていて、｢伊沢さん、今めっちゃ幸せそう｣なんて言いだした。
電話越しでも嬉しい言葉を言い合って、しっかりと会う約束までして。
そりゃ、幸せ者に決まってる。
｢なんか、彼女の声聞いたらこんな悩みなんでもないなって思えてさ｣
川｢そりゃ良かったです。伊沢さんは自信に満ちた表情をしているのが似合いますから｣
福｢結局ラブラブなのは変わりないか〜、まぁそれで伊沢が安定するならこっちとしてもありがたいしね｣
河｢さっき思いっきり不安定にした張本人が何を言う｣
Aに思ってることや、Aの思ってることが分かったこんな日も悪くないなと、そう思えたクリスマスイブ。
fin.
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急いでイブに出したらめちゃくちゃ誤字ってたので修正しました。(12/25)
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浅間(プロフ) - いろさん» 返信が半年近く遅れてしまいすみません…！！！！コメントありがとうございました！好きと言っていただけてとても嬉しいです…。マイペースな更新で申し訳ないですが、もしよければ今後ともよろしくお願いします！ (2020年7月15日 0時) (
レス) id: 2921f9dd64 (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 今更感すごいですがコメント失礼します！前々からすごく好きで見させていただいていたのですがとうとう好きが溢れました。好きです。失礼しました。 (2020年3月4日 21時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅間 | 作成日時：2019年10月24日 17時
