82.散歩…出来なかった ページ4
さて、横になるか
スパーン
「Aちゃん!」
え、
再び襖を開けたのは伊作だった。
『どうした、伊作。』
善法「文次郎から夜中君が襲われたって聞いたよ。大丈夫…じゃないよね。」
『いいや、大丈夫だよ。来てくれてありがとうな。』
善法「本当かなぁ…あ、行く途中で学園長先生からAちゃんを呼んできて欲しいって頼まれたんだ。」
『わかった。いま行くよ。』
伊作と別れ、大川平次渦正のもとへ向かう。
コンコン
『来てやったぞ。』
学園「早かったな。そこに座ってくれ。ヘムヘムお茶を。」
ヘム「ヘム。」
『どーも。』
『…で、なんの用?』
ヘムヘムが持ってきたお茶を1口飲んで問う。
学園「夜中、お主が襲われたと聞いた。うちの生徒が本当に申し訳なかった。」
『何かと思えば謝罪かよ。いいね加害者側は。謝ればもう忘れられるもんなぁ。こっちは忘れたくても忘れられないのに。』
『そもそもなんでやった本人が居ねぇンだよ。もう二度と会いたかねぇけどよ私に無断で呼ばないのは違くねぇか?…そんじゃ。』
はぁ、あんな風に謝られるくらいなら何も言わないで欲しい。
押し入れの中で項垂れる。
……夜は寝れなかったし、このまま寝れたら良かったけど残念ながら全然眠くならない。
だんだんここに居るのが退屈になってきて何をする訳でもないが押し入れから出た。
そうだ。散歩しよう。少し運動すれば眠くなるはず。
休んでと言ってくれたおばちゃんに脳内で謝りながら上着を羽織り外へ出た。
外は日当たりがよく暖かいがまだ冷たい風が吹く。
上着を着てきて正解だ。
ん?これはなんだ?
葉に枝を刺さったもの。どこかで見覚えがある。
そうだ。小松田が落とし穴に落ちた時にあったんだ。
あの時は誰かが工作でもしてたのかと思ったけどもしかして…
その可能性を信じるならこのまま来た道そっくりに戻った方がいい。
なぜならそれはたった今風に運ばれて来たものだからである。つまり、この先どこに落とし穴があるか分からない。
くるっと後ろを向いてできるだけ同じ場所を踏むように歩く。
ふぅ。部屋の前の廊下に座る。
なんというか体力的にではなく精神的に疲れた…
誰だよ校庭に落とし穴掘るやつ。散歩すらまともにできやしないじゃない。
というか今まで井戸に行く時よく落ちなかったな私。
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きゅー(プロフ) - 結さん» ありがとうございます!そろそろ更新頻度あげたいと思ってるので頑張ります!映画!!すごく!楽しみ!ですね!!! (5月9日 23時) (レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 夢主かっこいいし、面白いです!続き楽しみに待ってます^o^頑張って下さい!あと映画楽しみですね(о´∀`о) (5月9日 16時) (レス) @page22 id: ddd45912ba (このIDを非表示/違反報告)
きゅー(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» わーい 頑張って続き描きますよォ!ピクニック編では夢主には癒してあげたいとこです。 (4月27日 21時) (レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - ピクニック編気になりすぎる (4月25日 19時) (レス) @page17 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
きゅー(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» わああああああ!!!ありがとうございます!!たくさん更新できるように頑張りますねぇぇぇぇぇ!!! (3月18日 1時) (レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゅー | 作成日時:2024年2月20日 9時