8.ご飯美味しい ページ10
コンコン
シナ「お夕食お持ちしました。」
いつの間にかそんなに時間が経っていたのか。
『ありがとう。』
シナ「後ほどまた伺います。」
『女忍者待って。』
シナ「はい?」
『あんたはわたしのお世話係なの?よく来てくれるけど。』
シナ「そう言うわけではないのですが、天女様は女性でいらっしゃるので同じ性別の方がよろしいかと思って私が立候補しているんです。」
「嫌ですか?」
『いや、別に。気をまわしてくれたのか。ありがとう。でも、いいよ。あんたも教師で忙しいんだろ。その時に来れる奴が来てくれればいい。』
シナ「…!そうですか。」
「お気遣いありがとうございます。」
「では、失礼します。」
「あ、ここでは女忍者をくノ一と呼ぶのよ!」ニコッ
え、あ、くのいち。そうだくノ一だ。知ってたのに…恥ずかし。
…ていうかさっきのくノ一ニコって笑った?私に?
家族以外に向けられたことの無い顔に嬉しくて少しにやけてしまった。
『…ご飯食べよ』
『あ、おいし』
シナ視点
つい、ほんとについ天女に微笑みを向けてしまった。こんなのでプロと言えるのかしら。
お礼は言ってくれるし、さっきだって気を遣ってくれた。第一印象からの差が激しいためか案外良い子なのではないかと思ってしまった。このままだと絆されてしまう。気を引き締めないと。
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作者名:きゅー | 作成日時:2024年1月19日 12時