今回の天女は肝が据わりすぎている (ページ46)

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倉庫に着いた。

小松「えーと、あ、あった！」
「はい、どうぞ！」

『ありがと』
『あと、くのたま長屋ってのはどこにあるんだ？』

小松「じゃあ、そこも案内しますね。」

そう言って少し歩いた頃、

小松「うわぁ」

ドシンッ

私の隣を歩いていた小松田が急に消えた。おいおい、またかよ。

小松田は地面に空いた穴に落ちていた。
今回は少し浅いようだ。

『おい、上がれるか？縄が必要か？』

小松「いえ、前回の反省を活かして鉤縄を常備することにしたんです！これで上がります。」

すると、縄が飛んできて私の腰にぐるぐると巻きついた。
これってまずいんじゃ…

ぐいっと引っ張られ思わずよろけそうになるがこらえる。
これを耐えないと2人で落ちることになる。小松田に近寄ることになる…

まあ、自分の背丈よりも大きい男性の体重を支えることなどできる訳もなく、簡単に落ちてしまった。

ドシンッ

『痛ぁ、大丈夫か？小松田。』

そう言って顔を上げた。見える範囲だとかすり傷はないようだが…

小松「はい、大丈夫です。天女様は大丈夫でしたかぁ？」

『あ、顔をあげるな！』

小松「え、なんです？ってわぁ！」

だから顔をあげるなと言ったのに…

今の私と小松田の顔の距離は僅か10cmしかない。できるだけ顔を離してはいたがこれが限界だった。小松田の様子がおかしい。驚いたっきり固まっている。

『おい！小松田、大丈夫か！』

小松「え、あ、はい…」

『顔を赤くしてんじゃねぇ！あほ面ァ！』ﾊﾞﾁﾝｯ

意識を取り戻したものの、次は距離の近さに恥ずかしくなったのか顔が赤くなった。小松田は惚れっぽいらしいからな。これで勘違いを起こさないといいが…

『すまない、小松田。大丈夫か？』

小松「あ、はい。大丈夫です。どうやって出ますぅ？」

『とりあえず、小松田出ろよ。縄持ってんだろ。』

小松「はい。でも、天女様はどうするんですかぁ？」

『私はそのあと出るから縄はそのままにしといてくれ。』

小松「わかりましたぁ。」

小松田は縄を投げて、今度こそ脱出した。

あ、あの、今日だけで2日半くらいのhit数が出て驚いているんですが、ありがとうございます！こんなにたくさん読んで頂いている上に順位まで付けて下さり大変光栄です。これからもよろしくお願いします。