28.やっぱり ページ41
シナと食堂へ向かう。
もう、終わる時間なのか先生っぽい人と所謂上級生となる人たちがちらほらいた。
シナ「おばちゃん、B定食ください。」
『私もB定食で。』
食堂「B定食2つね。はいどうぞ」
「お残しは許しまへんで！」
シナ「『いただきます』」
おいしい。おいしいのに、周りの視線がチクチクと刺さりご飯に集中出来ない。
シナ「しまった。今日、くのたま達が課題を提出に来るんだったわ。私、部屋にいるって言っちゃった」
「ごめんなさい、もう行くわね。こんな所で1人にさせてごめんなさいね。何かあったら、私の部屋に来てね。」
シナは急いでご飯を食べ終わると、すぐに消えてしまった。私も早く食べて部屋に戻ろう。
？安「やはり天女様は先生や上級生が好きなんですねぇ、こんな時間にわざわざ食べに来るということは。」
「正直、迷惑なんで天女様には食べに来ないで欲しいですね。」
通りすがりにそんなことを言われた。そいつは席に座ると何も無かったように食べ始めた。腹が立つ。別に狙った訳じゃないのになんでそんなこと言われなきゃいけないのか。
ガタンと立ち上がり、嫌味男の元へ行く。それでこう言ってやった。
『私にわざわざ声掛けるなんてあんたは私に興味があるんだねぇ。でも残念！私はお前に一切興味無い。』
『正直、迷惑だから金輪際関わらないでいただきたい！』
？安「なっ！」
『ﾌﾝｯ』ｽﾀｽﾀ
？安「待ちなさい！」
ｸﾙｯ『関わらないでいただきたい。』
少しスッキリした。早く部屋に戻ろう。耐えきれなくなる。
『おばちゃん、ご馳走様』
食堂「はいよ。…大丈夫かい？顔色悪いよ？」
『今から部屋に戻ってゆっくり休むから大丈夫だよ。それじゃ』
できるだけ早歩きで部屋に向かう。お願い。今だけは誰にも会いたくない。
良かった。運が良いようだ。誰にも会わなかった。
今日はもうこのまま寝てしまおう。
押し入れの布団の隙間に入り丸まった。
涙が出てくる。どうせ押し入れの中だし聞こえないよね。
ｸﾞｽｯ………ﾋｯ…
部屋の中でAのしゃっくりが響いた。
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作者名：きゅー | 作成日時：2024年1月19日 12時
