22.一体誰が ページ32
『ん……いま何時？！』
襖を開けるとまだ日は高い所にいた。
よかった。……あれ、腕に包帯がなんで……？
シナだろうか。
コンコン
シナ「A放課後よ。食堂のおばちゃんの所へ行きましょ。」
『うん。シナ、どこで話すの？』
シナ「私の部屋にしましょう。」
･
･
･
･
･
？食堂「それで、話ってなんですか。シナ先生。」
「きっと天女様のことなんでしょう。」
シナの部屋で向き合うようにして座る。シナの隣には私がいるからそう予想したのだろう。
シナ「そうなんです。この子の助けになって欲しいんです。」
「この子、口は悪いけど、とても優しくて臆病な子なんです。」
「それに、」
シナがこちらを見る。本当に言ってしまっていいのか確認しているのだろう。
小さく頷き、OKサインをだす。
また話し出す。
シナ「それに、この子前の世界で酷い目にあってて、」
『シナ、やっぱり私が話す』
シナ「……無理しないでね」
はらっ
服を脱ぐ。
『私は〜〜〜〜〜〜』
全て話し終えると、女はとても悲しそうな顔をしていた。
どうしたらいいかシナに助けを求めるように見ると、とりあえず服を着なさいと言われた。
服を着直して、再びシナの隣へ座る。
？食堂「よく耐えたわね。これからは私も頼りにしてちょうだい、天女様。」ｷﾞｭ
あったかい。そのあたたかさに涙が出そうになる。必死に耐えながら、
『ありがとう。私、AAだ。』
食堂「そうなの。素敵な名前ね。私は食堂のおばちゃんって呼んでくれればいいわ。」
『うん。ありがとう、食堂のおばちゃん。』
シナ「良かったわね。A。」
「おばちゃん、普段はこの子の名前は呼ばないであげてください。」
『ごめんね、おばちゃん。』
食堂「いいのよ。名前を知られたくないのよね。気をつけるわ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゅー | 作成日時：2024年1月19日 12時
