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シナ視点
本当に良い人なのかくノ一として見定めなければならない。
もっとよく観察するために一緒にお風呂に入った。
驚いた。たくさんの痣に噛み跡、鬱血痕。
思い人でも居たのねきっと。でも、普通の女の子にこんな痣できないはず
〜〜〜
そんないいものじゃないって思い人じゃないってことかしら。表情もなんだか悲しそうだった。だったらそれは、
シナ「天女様、それは誰につけられたの?!」
『え、……別に教える義理なんてない。』
あぁ、そんな悲しいこと言わないで。私も同じ女だからわかるわ。その表情はきっと酷い抱かれ方をされたのね。ただ痛いだけの。自分が惨めになるような抱かれ方を。
シナ「無くても教えて欲しいの。同じ女性だわ。辛いのがわかるのよ。」
『……同級生とその先輩。』
シナ「それは何人?」
『…知らない。大勢で来られたこともあるから。』
シナ「避妊は?」
『…薬飲まされた。月経が来なくなるやつ。』
なんて酷い話なの。こんな細い女の子が複数人の男を相手していたなんて。女の子をなんだと思っているの?!
もう、我慢できない。絆されてていい、裏切られてもいい。私がこの子の味方になってあげなきゃ!
シナ「天女様、あなたの味方になります。」
「わたしは山本シナと言います。」
あぁ、私もまだ未熟者ね。こんなすぐに決意が揺らいでしまって。でも、後悔は今のところない。この子を普通の女の子にしなくては。
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驚いた。
急に味方になると言われたから。でも、嬉しかった。そんなこと言う人初めてだ。信じたい。信じていいかな?
『AA。私の名前。』
シナ「教えちゃっていいの?」
『あんたが教えてくれたんだ。フェア…平等にいかないと』
シナ「Aちゃん、私はシナよ?」
『あーもう、シナが教えてくれたから、私も教えたんだ!』
シナ「ふふっ」
『他の奴らには知られたくないから絶対に言わないでよ!』
シナ「わかってるわ」ニコッ
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作者名:きゅー | 作成日時:2024年1月19日 12時