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「そうなの〜花子くんのそういうところほんとに困るのおぉ〜…！
このお茶とってもおいしい…。」
30分後、寧々ちゃんは完全に出来上がっていた。
お酒なんて飲ませていないはずなのに…。
よほど不満やうっ憤が溜まっていたのかもしれない…、出るわ出るわ普くんに対する不平不満…。
「あと私は大根じゃない！！」
『ひゃっ』
「大根？」
あまりの勢いに思わず身をすくめてしまった。ね、寧々ちゃん…。
「気持ちは分からないでもないわ、こっちも酷いもの。
話が通じない、言動が意味不明、本当…Aがいなければ会話できていないと思うの。
それに無駄に距離が近い。」
その一言にサクちゃんの後ろからのしりとつー君は乗っかった。
「エーそーかなー。」
「そうでしょ、おりて。はぁ…A…こんな感じで軽々しく女性に抱き着く子で本当にいいのかしら…？」
『うん？つー君が楽しそうだし、サクちゃんは家族みたいなものだから…。でももし本当に嫌だったら…私はすぐに行動で示すから平気だよ。』
「…Aがこういうから、仕方がなく、人間というより猫みたいなものだと思うことにしてるわ。まぁその認識も今朝少し変わったのだけど。」
冷たい視線がつー君を捕らえ、私は困ったように笑った。
「…あの、その子って…。」
「俺のことー？
俺はつかさ！あまねのフタゴの弟なんだー！」
「弟…！！それじゃあやっぱり…」
何かを考えている寧々ちゃんに、つー君はふわりと近づく。
私は嫌な感じがして、夏くんに近づく。
「ねーねー。もーあまねとチューした？？」
「え」
「チューした？？」
同じセリフを二度繰り返され、寧々ちゃんはあからさまに動揺している。
「ししし、してない！！なんで！？」
「だって付き合ってるんでしょー？」
「付き合ってない！！タイプでもない！！それに花子くんには……。」
「……ふーん…。」
サクちゃんにべったりするのは、楽しそうだからいいけれど…。
「ほんとにィ？」
「！！」
他の女の子へのその距離は看過できない。
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作者名：カノン | 作成日時：2020年11月22日 3時
