37.お呼ばれの話 ページ39
｢強欲娘のM・Mがやれるとは、実に良い気分だ｣
M・Mを倒したと思ったら、しゃがれた声が場の空気を一変させた。声の主は肩や頭の上に小鳥を乗っけていて、誰だという沢田さんの問いかけにも悠々と答える。
｢まぁまぁ落ち着いて。これを見て下さい｣
｢お友達が狙われていますよ｣そう言った。画面には笹川了平さんの妹、京子さんと、もう一人知らない女の子が映っている。でも、沢田さんの様子を見ると、どうやら彼の知り合いらしい。
｢てめぇ、なにもんだ！何企んでやがる！｣
｢私の名はバーズ。ご覧の映像は、私の可愛い小鳥たちに付けた小型カメラから送られているものです｣
｢ん、なんだ？｣
何か、動画の中に黒曜中の制服を着た人間が映っている。いや、その動きは人間らしさなどまるでない。まるで映画の中に出てくる怪物のようだった。
｢気がついちゃいました？彼らは私に忠実な双子のヒットマン"ブラッディツインズ"です｣
双子の殺人鬼、そんな奴らが無防備な二人の後ろにいるなんて、私たちはここにいるから手出しができないのに。
｢見てて下さい。二人とも、もうあなた達のお友達と遊びたくてしょうがない様子だ｣
｢あ、危ないッ！！｣
殺人鬼の尖った爪が、もう二人に触れる。
｢何をする気なの！｣
｢んん？何もしやしませんよ
あなた達が私に従ってくれさえすれば、ね｣
卑劣だ。ようするに、あの二人は人質ということ。獄寺さんがバーズに掴みかかったが、私達からバーズに何かすることはできない。それは、二人を危険に晒すことになるから。
｢離れていても、私は彼らに指示できる。お友達の命は私が握っているんだ。お前らにガタガタぬかす権利はないんだよぉっ！！｣
最悪だ。私達は、完全に動きを封じられた。
｢だから、二度と触るなボケェ！｣
｢クソっ！｣
獄寺さんはバーズを離した。いや、離さざるおえなかった。そして、私達はこれだけじゃ終わらない。これからコイツに言われる命令に従わなけれはならないのだから。
｢そ、お、だ、なぁ……。
まぁやはり、まずはあなたですね。三峰Aさん｣
｢っ！？｣
｢な、なんで三峰さんを！俺じゃなくて｣
バーズは私を見つめて、ニタニタと笑った。気持ち悪いその笑顔を睨むと、その口が、命令を紡ぐ。
｢あなたには、六道さんの元へ行ってもらう｣
｢は！？どういうことだ！｣
六道さんって、今回の元凶の六道骸のことだよね。なんで私が、その人のところへ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
