09.嫌いな話 ページ11
晩御飯を食べてから、私はよくネットで精神病について調べている。暇だからっていうのもあるし、自分がそれに該当していると思うから。
私は対人恐怖症、だと思う。
何だか合致しないところもあるけど、全部が全部同じなわけじゃないだろうし。病院に行けばもっと分かるのかもしれないけど、もし違ったら恥ずかしいし、馬鹿みたいだから行かない。
私は対人恐怖症を治したいと考えている。
このままずっと、マスクをつけたまま生きてはいけない。社会に出ればいずれ取らなきゃいけないし、そもそも対人恐怖症なんてまともな職につけるかも心配なくらいだ。
私は一人で生きていかなくちゃいけない。
自分で何とかしないと、誰も助けてなんてくれないんだから。人に頼ることをしたくない。私は一人で歩けるようになる。立つことすらままならない私だけど、自分の力で何とかしてやる。絶対に。
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翌朝、いつも通り早めに登校して、いつも通り寝たフリをして過ごした。少し違うのは、学級委員の子が怪我で入院することになったということ。そして、先生も私に仕事を押し付けたことを謝ってきた。どうやら、学級委員の子が嘘をついたらしい。
それは先生じゃなく学級委員の子が悪いのだからと言っても、何故かやたら怯えて話しにならなかった。一体何があったのか、聞く勇気はない。
そんなことより、問題は例のグループの子達だ。今日はまだ何もされていないけど、いつ来るのかとビクビクしていた。だいたい、よくあんな目立つことができると思う。私にはできないし、その辺は少し羨ましい。
｢起立、礼｣
1人の生徒がそう言って、学校での一日は締めくくられる。昨日と同様早く帰ろうとしたが、今日はそうもうまくいかないようだ。
｢三峰さーん！私たちと帰ろうよ｣
……もう本当に、学校はなんて嫌いだ。
後ろから声をかけられて身体が固まる。その声は、間違いなく例のグループの子だ。私の前に立つその子と、他の面々。よく見たら、隣のクラスの子まで一緒だった。
｢わざわざ寝たフリまでしてさぁ、そんなにウチらと話したくない？｣
｢ぁ……｣
クラスの子達、他クラスの子達、色んな視線が私に注がれる。声が出なかった。変な汗までかいてしまって、呼吸だけは何とか落ち着けようと意識を保つ。それも、いつまで持つか。
周りの視線に気付いた5人組は｢場所変えようか｣といって、目で逃げるなよと訴えている。それは絶望的に、私の心を抉った。
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
