王道その9 ページ9
☆*。
今日一日の授業が全て終わった放課後。
私はさっさと荷物をまとめて教室を出ていた。
生徒会の人に喧嘩を売ってしまったので、正直彼らに見つかる前に帰ってしまいたい。
どんな部活動があるのかとかも気になるっちゃあ気になるが、それは明日見学するとしよう。
sha「…あ、」
『…ん？』
…と、思っていた矢先。
先程屋上でガンを飛ばしてきた男性と廊下の角でばったり鉢合わせした。
『……げ、』
sha「お前、確か…」
大きな目をさらに大きく見開いて驚きを露わにする目の前の彼。
慌てて踵を返した私は、彼に背を向けて全速力で逃げ出した。
sha「―――っ！おい、ちょっと待てや！」
彼も私を追いかけるようにして走ってくる。
体力や足の速さには自信があると思っていたが、やはり男と女。あっさりと追いつかれて肩を掴まれた。
『ちょ、は…はな、離してください！』
sha「逃げるんが悪いやろ！大人しくこっち来いや！」
引きづられるようにして1つの空き教室の中に放り込まれる。
部屋に入ってきた彼はあろう事か鍵をかけて、やっと落ち着いたと言わんばかりに嘆息した。
…いやいやいやいや、ちょっと待て。
『なんで鍵かけてるんですか！？開けてください！』
sha「開けとったらお前逃げるやろ！」
『当たり前じゃないですか！出してください！』
sha「嫌やわ！俺はお前に話があるんやって！」
『私はありません！』
sha「お前の事情なんて知らへんねん！」
彼の行動にギョッとして声を荒らげると、彼も顔を顰めて怒鳴り返す。
言い争いをしていると、彼が苛立ったように私の腕を掴み、乱暴に壁へと押し付けた。
ドンッ、と大きな音と共に彼の腕が私の顔のすぐ横につく。
突然縮まった距離に思わず私は息を飲んだ。
sha「…ちょっとは静かにせえや」
睨むような鋭い視線が私を射抜く。
…放課後の密室。2人だけ。今にもくっつきそうなお互いの鼻先。顔の横にある男らしい腕。
私も年頃の女である。
どんどんとよからぬ方向に思考が動き、私は思わず顔を赤らめた。
sha「…ふは、…何？期待しとんの？」
私の表情の変化に目敏く気づいた彼は、楽しげに笑ってさらに距離を詰めてくる。
空いている方の手で私の頬を掴み、親指で優しく唇を撫でる。
私の唇と彼の唇が触れるまで、あと少し――――
sha「…なーんてな。夢見んなよクソ女」
『…は？』
頭が、真っ白になった。
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あまね(プロフ) - ヤバい！完結おめでとうございます (8月26日 21時) (
レス) @page47 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - とても面白いです！！これからも頑張ってください！！ (2022年6月23日 2時) (レス) id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - 私悪役、、、、、、、、、、、、、、 (2022年6月23日 2時) (レス) id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - 由依って私と同じでびっくりしました！！名前はカタカナのユイに変えていたのできずきました。 (2022年6月23日 2時) (レス) @page18 id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 麓珀のロクさん» ありがとうございます！だんだん学校生活が楽しくなっていく女の子って王道じゃん！って思いながら書いてました！楽しんでいただけたなら嬉しいです！ありがとうございました！ (2020年9月16日 20時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
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