王道その42 ページ43
*°
「あんた、恥ずかしいと思わないの？」
教室に戻って1番に、そう言われた。
突然のことに困惑しつつ眉を下げると、目の前で般若のように目をつり上げる冬華さんが苛立ったように舌打ちをする。
彼女の両脇にいつも立っている取り巻きの子達も、同調するかのように首肯した。
「トントン先輩とツーショット写真を撮っときながら、コネシマくんとも2人きりになるなんてトントン先輩とコネシマくんに失礼じゃない。あんたさてはあの二人のこと誑かしてるんでしょ！恥ずかしいと思いなさいよ！」
声を荒らげてそう叫ぶ彼女に内心おののく。
何をどう見てそう思ったのかは分からないが、なにか盛大な勘違いを………否、違うな。これは嫌がらせをしているのか。
生徒会と写真を撮って確実に優勝すると思っていたのにできなくて恥をかいたから仕返しをしようという魂胆なのだろう。
見え見えの思考だなぁなんて呆れてため息をつくと、彼女はそれが気に入らなかったのかぴくりとこめかみを動かした。
「…何よ、なんか文句ある？」
『文句も何も、デタラメなこと言わないで』
「デタラメ？よく言うじゃない。ぽっと出のあんたが生徒会と仲良くしてる時点で変なのよ。どうせなんか裏でしたんでしょ？」
『そんなことは別に、』
「してないって言うの？馬鹿言わないで。女嫌いの集まりの生徒会が普通あんたと仲良くなるわけないのよ。ゾム君なんて一緒に登校までして。なんなのあなた。ほんと生意気」
『だからしてないってば！』
「何、まさかその貧相な体でも使った？これだからあんたは……」
「…………おい、何してんねんお前ら」
売り言葉に買い言葉。
だんだん口論がヒートアップしていく。
ダメだとわかっていてと口は止まらずに、むしゃくしゃした気持ちになっていった。
違う。私はそんなことしてない。
勝手なこと言わないでよ。
言い返したいのに上手く言えなくて、悔しい。
ギリ、と歯を食いしばって怒りを沈めようとした。
そんな時だ。彼がやってきたのは。
「コネシマく、」
「あのさ、あんま勝手なこと言うなや。…俺の女にいちゃもんつけると許さんで？」
「………………………え？」
ずっと腕が背後から伸びてきて、私のことを抱き寄せる。
ふわりと香る彼の香りに、不思議と怒りは収まっていった。
ぽかんと間抜けな顔をする冬華さん達。
目を大きく見開いて、わなわなと身体を震わせ始めた。
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あまね(プロフ) - ヤバい！完結おめでとうございます (8月26日 21時) (
レス) @page47 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - とても面白いです！！これからも頑張ってください！！ (2022年6月23日 2時) (レス) id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - 私悪役、、、、、、、、、、、、、、 (2022年6月23日 2時) (レス) id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
由依 - 由依って私と同じでびっくりしました！！名前はカタカナのユイに変えていたのできずきました。 (2022年6月23日 2時) (レス) @page18 id: 4f57f42090 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 麓珀のロクさん» ありがとうございます！だんだん学校生活が楽しくなっていく女の子って王道じゃん！って思いながら書いてました！楽しんでいただけたなら嬉しいです！ありがとうございました！ (2020年9月16日 20時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
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