疲れちゃったね ページ16
その後何事もなく勉強会は進められ、あっという間に窓の外は暗くなっていた。真っ黒になるくらい文字の敷き詰められたノートを閉じて私はぐっと伸びをする。
長時間同じ体制だったせいだろうか、バキバキとなんとも言えないにぶい音が背中から聞こえてきた。相当体が凝っていのか。私はぐっと眉をしかめた。
隣では力尽きたのかシャオロンがぐったりと机に突っ伏している。あの勉強嫌いのシャオロンが小さな声でぶつぶつと数学の公式を呟いているんだからこれは結構重症なのかもしれない。私はコネシマと目を合わせて小さく笑った。
『そろそろ帰るかぁ…もうこんな時間だし』
「せやな！」
魂の抜けたようなシャオロンを放置して私たちが荷物をまとめる。彼の横顔を見ていると先程のことを思い出してしまいそうになるけれど、気にしないようにと頭を振った。
…さっさと帰ってしまおう。これ以上彼と同じ空間にいるとなんだか苦しくなってしまいそうだ。私は速やかに腰を上げる。すると突然ぐっと何かが私のリュックを引っ張った。
どこかにリュックの紐を挟んだのだろうかと慌てて振り返る。しかしそこにはどこか深刻そうな顔をしたシャオロンが私のことを見つめていて、少しだけ驚いしまった。
さっきまで机の上でダウンしてたじゃん…と心の中で苦笑いしつつどうしたのかと問う。すると彼は私に聞きたいことがあるのだと口にした。
「あ、シッマは先帰っとって」
「はぁ？なんでや！」
「Aにしか聞けへん事やねん！」
案の定コネシマは自分だけ仲間外れにされるのが気に食わなかったのか大声で食ってかかる。
しかし今回ばかりは何故かシャオロンが食い下がり、渋々コネシマが諦める結果となった。
「じゃ、また学校でな」
『バイバイコネシマ』
「はぁ……ん！おう！これで変な点数とっとったらタダじゃおかへんからなお前ら！！」
コネシマは豪快に笑いながら帰路に着く。そんな彼の背に大きく手を振った私達は、同じくらいのタイミングで手を下ろして口を噤んだ。
一瞬だけ私たちの間に沈黙が流れる。
しかしそれはほんの一瞬の間だけで、すぐに隣に立つシャオロンが口を開いた。
「―――なんかあったやろ、お前ら。」
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マーシャ(プロフ) - ルウさん» わー！ありがとうございます！今ミスしたところの調整中ですので少し更新遅れるかもしれませんが…。いつもありがとうございます！ (2020年4月12日 10時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
ルウ - し、新作！！早めに気づけなくてごめんなさい！！更新楽しみにしてます！！ (2020年4月11日 23時) (レス) id: 006c5aabd3 (このIDを非表示/違反報告)
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