失恋は突然で ページ14
………好きな子？
誰の？コネシマの？
…え、嘘でしょ？
彼の言葉を聞いた途端どくどくと心臓がうるさくなって目の前が真っ白になる。
少し照れくさそうにはにかむ目の前のコネシマを見て、私は血の気が引いていくような感覚がした。
私と話す時は絶対にしないような表情で嬉しそうに「好きな子」について話す彼。
そんな様子に嫌でも認めなくない事実を突きつけられた気がして私は無性に泣きたくなる。
私の変化には一切気が付かない彼は、追い打ちをかけるように話し出した。
「小林希空って言うんやけどな。生徒会で会計務めとるやつで、めっちゃおもろいやつやねん。頭もええし運動もまぁまぁできるっぽくてな？この前図書室で偶然話す機会があったんやけど、ほんま話が合うんや。また話したいって言うたら二つ返事で了承してくれてなぁ。ええやつやったわ！」
『……コネシマ、は、…その子のことが好き…ってこと？』
「せや」
―――聞くんじゃなかった、知りたくなかった。
内心ではそう思っていたとしても、気になってしまって仕方ない。
聞いちゃだめだ、これ以上深堀してはいけないとわかっているのに、私はつい再確認してしまうのだ。
私も彼女のことは知っている。…否、知らない人の方がむしろ少ないのではないだろうか。
明るく社交的な優等生。
文武平等才色兼備なんて彼女のためにあるような言葉で、私なんて足元にも及ばないような子。
時期生徒会長候補なんて囁かれるくらいに有名な子で、何度か私も廊下ですれ違ったことがあった。
……………そうか。コネシマは、あの子みたいな女の子が好きなのか。
『そりゃ、勝てるわけないよ…』
「…？なんか言うたか？」
『ううん、別に』
さっきまでは帰ってこないで欲しいと願っていたシャオロンが今は酷く恋しい。
お願いだから早く戻ってきてくれと切に願いながら私は笑顔を張りつけ、コネシマの肩を強く叩いた。
「イッッッタ！？！？」
『なぁにうじうじしてんのよ気持ち悪い！好きならアピールするしかないじゃん！積極的に話しかけに行きなよ！』
「お、おう」
『コネシマなら行けるって！ほら頑張れ頑張れ！』
いつにもなくデレデレするコネシマ。
少しだけ悔しくて、なんだか寂しくて、胸の奥が痛くって、私は彼にバレないように誤魔化すことしか出来ない。
なんでそんな高嶺の花みたいな子が理想なのよ、と泣いてしまいたかったけれど、私なんかがそんな度胸あることできるわけがなかった。
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マーシャ(プロフ) - ルウさん» わー！ありがとうございます！今ミスしたところの調整中ですので少し更新遅れるかもしれませんが…。いつもありがとうございます！ (2020年4月12日 10時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
ルウ - し、新作！！早めに気づけなくてごめんなさい！！更新楽しみにしてます！！ (2020年4月11日 23時) (レス) id: 006c5aabd3 (このIDを非表示/違反報告)
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