好きなんて、言われないのです【sha?】 ページ35
彼が私の親友に片思いしていることくらい、とうの昔に知っていた。
いつも彼が最初に声をかけるのは、私じゃなくて隣のあの子。
眩しい笑顔を向けるのも、優しい声で話すのも、熱い視線を送るのも、私じゃなくて隣のあの子。
どうして私じゃないんだとか、なんであの子ばっかりだとか。ネガティブな思考はもうやめた。
あぁ、恋愛ってこういうものなんだよな、って。
全て割り切って生活するようにしていたんだ。
*
「俺な、あいつに告白することにしたんよ」
誰もいない放課後の教室。
突然彼に呼び出された私は、いの一番にそう言われた。
…あぁ、やっぱりな。
そろそろだとは思っていたよ。
締め付けられる胸の痛みには気付かないふりをして、私は静かに笑みを浮かべる。
顔を赤くして彼女のことを話す彼に、私はそっと囁いた。
『大丈夫。シャオちゃんならきっといけるよ。あの子もシャオちゃんのことは気になってるみたいだったし。頑張って』
「ほんま！？そっか、ありがとなA！頑張ってみるわ！上手くいったら1番に報告するから！」
私の言葉にぱっと明るくなる彼の顔。
初めて私に向けられた、輝くような笑顔を見つめ、私は不意に泣きそうになる。
嬉しそうに去っていく彼の後ろ姿を眺めながら、私は力なく蹲った。
『…失恋、しちゃったなぁ…』
無理だとわかっていたけれど、やっぱり初恋は実らなくって。
やっぱり、やっぱり私は。
好きなんて、言われないのです。
☆*。
「…じゃあ、あいつの代わりに、俺にしとかん？…俺、お前のこと、好き…やったんやけど」
夕日が差し込む教室の中、彼のマブダチからそう言われるまで、あと少し。
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マーシャ(プロフ) - めるさん» 基本的にここにあげてるお話はツイッターで上げていたお話なので更新速度かとてつもない速さになってます笑。内容はフォロワーさんなどにリクエストとかいただいて書いてます！ (2019年9月20日 20時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - 更新スピードの速さにびっくりしています…！お話のネタってどうやって考えているのですか？ (2019年9月20日 17時) (レス) id: 00dabe47f6 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 名無しさん» ひょえ、ありがとうございます…！微妙なところで終わったので、気が向いたら続き書こうかな、と思ってます。 (2019年9月18日 23時) (レス) id: 942f8fba2e (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 猫の日の話がとても好きです (2019年9月18日 21時) (レス) id: 8e5d693f3e (このIDを非表示/違反報告)
ねおる(プロフ) - マーシャさん» そうなんですね・・・ (2019年9月17日 20時) (レス) id: 0c3e920e49 (このIDを非表示/違反報告)
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