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49話 ページ5

「初めて昌磨と会ったのも、昌磨が5歳の時だったわ。
昌磨とどういう関係か、今は聞かないけど、今の昌磨、とってもいい顔をしてる


これからも仲良くしてあげてね」


こちらこそ、と頷くと、バッグを持ったおにーさんが近づいてきて、中から上着を手渡してくれる


「寒いでしょ」


そんなおにーさんは慣れているのか、ジャージ一枚で平気そう


『すこしね』


「A達は動かないからもっと寒くなるよ」


嘘・・・季樹もう少し着込ませるべきだったかな


おにーさんが厚手のパーカーを被るわたしから季樹を受け取り、季樹にもジャンパーと帽子を着せる


そんな私たちの様子を驚き半分不思議半分で微笑ましく見守っていたコーチさんが、みんなの準備が整ったのを見て声をかける


「さぁ!一時間後には生徒さんがくるわよ!昌磨!アップしてきなさい!」


おにーさんは、はい、と真剣な表情で頷きストレッチをはじめる


「あ、これちょっと汗かいたかもしれないけど寒くなる前に季樹にかけて」


風邪ひいちゃう、とジャージを脱いで季樹にかけてくれる


ピタッとしたTシャツに筋肉の線が浮かび上っていて、男らしいな、と思う

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作者名:カイリ | 作成日時:2019年9月14日 19時

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