恋人未満の恋人【桃】season7

#255 ページ12

少しすると冷たい麦茶を持って来た。

「はい、麦茶」

「サンキュ」

麦茶を受け取り一口飲むと冷たくて熱い体に染み渡る。

「夏って来るたびこんなに暑かったかなって思うんだよね」

「それは同感」

あと少しで夏休みに入るしな。

俺は上に着ていた上着を脱ぐ。

とりあえず無防備なこいつにちょっと教育が必要だな。

「Aこっちこい」

「？」

隣に座らせた直後俺はAを抱きしめて背中のホックとファスナーを下ろす。

「え」

呆気に取られてる間にしっかり手首を俺は脱いだ上着で封じた。

「さ、さとみ！？」

ようやく危ないことを理解したらしい。

「だから俺は何度も言ったろ？無防備すぎる」

俺がワンピースにある肩紐を下ろすとストンと下に落ちる。

「へぇ、チューブトップブラにもフロントホックのってあるんだな」

チューブトップブラもちゃんと新調してるといいけど。

なんて思いながらフロントホックに手をかけた。

「え！待って！なんでフロントホックの外し方まで知ってるの！？」

「母さんがカタログ持ってたからな」

俺の母さんは大体下着は注文だし。

「あ、そうだ」

俺は一旦立ち上がりカーテンを閉めて時計を確認。

「おばさん帰ってくるのいつくらいって？」

「……あとしばらくは帰ってこないと思う……帰りに買い物してくるって」

ここでもうこいつは終わりを感じたろうな。

まぁ大丈夫だ。今日は最後までする気はない。

無防備すぎるこいつにちょっとしたお仕置きだからな。

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