恋人未満の恋人【桃】

#23 ページ27

今日はAはバイトらしく部屋に帰って窓の方を見るといなかった。

「あれ全部多分作ったやつだよな……」

朝にあんだけ作れるとかあいつどうやってるわけ？

「俺好みの味だったしよ……」

なんであんだけ俺好みに作れんだよ……。

それから弁当のことやら今日のことを思い出してたら結構時間が経っていたらしく。

窓を見るとAが部屋に入って来たところだったようで。

着替えるためにカーテンを閉めようと近寄ると俺と眼が合う。

そうすると手を振ってきた。無視すると感じ悪いだろうと思って俺も振り返す。

それを見るとニコッと笑ってカーテンを閉めた。

そういやこいつどこでバイトしてんだろ…？

こいつならカフェとかでバイトしてそうだけどな。

なんて考えてるとカーテンが開いた。

こいつ部屋着は結構適当なんだよな。

ボーダーのシャツとスウェットみたいな？

……待て、よく見ればこいつの今着てる服……。

そう思って俺は気づいてしまった。

俺は急いで窓を開けて窓からこいつの部屋に入った。

幸い窓までそんなに距離はない。

「ちょちょちょ！なに！？」

Aが驚いて尻餅を着く。

俺はAの着てる服を指さし。

「お前さ、そうゆう服止めろ」

「なんでよ」

こいつ俺じゃなかったら襲われてるぞ。

「お前がその服で前屈むと下着見える、その証拠に今日の下着は白のレース」

そう言うと顔を紅くしてその辺にある本を投げてきた。

「いっで！なにすんだよ！」

「オブラートに包んで教えなさいよ！！」

「指摘してやったんだから感謝しろっつの！」

「うっさい！早く出てけバカ！！」

そう言いながら俺を追い出すとカーテンを閉めた。

「可愛くねぇ」

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