391話 ページ26
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階段を降りた先にはキッチンらしき部屋があった。暗闇に包まれていた階段とは違い、古い白熱灯に照らされたその場所はぼんやりと明るい。小綺麗な内装が逆に不気味に感じられて、Aは身震いした。
そもそもキッチンにいい記憶はない。浮かびそうになった記憶は、今はとりあえず追い出した。
先にキッチンに足を踏み入れていたザックはと言うと、ダイニングテーブルの上に置かれたピザを凝視していた。そしておもむろに手を伸ばしたザックを見てAはぎょっとする。
「ザック？ ……それ、食べるの？」
一応確認したAをちらりと見た後に、ザックはピザの一切れを手に取って口元に運ぶ。そして口に含んだそれをしばらく咀嚼し───
───思い切り、吐き出した。
「……〜〜辛ぇっ！」
悲鳴をあげたザックは怒りのままに激辛だったらしいピザをテーブルごとひっくり返し、勢いよくカマを振り落とした。
「くっそ、辛ぇ、バカ！！ どんな罠だよ！！ 性格悪すぎんだろ！！」
叫ぶザックにAは慌てて駆け寄った。見た目では、ただ辛いだけのピザだったらしい。毒などではなかったようだ。
舌を真っ赤にしてヒーヒーと騒ぐザックは激しく息を切らしていて、ピザがまさに殺人的な辛さだったことが分かる。喉が焼けて、息が出来なくなるほどの───
そんな、子どものイタズラのような罠。
(さっきの矢の罠も、こっちのピザも……なんだか、おかしい……)
B3での罠の数々を見てしまった後だからこんな風に感じるのだろうか、とかそんな風に考えてしまうほどB1の罠は『幼稚』なのだ。
そんな幼稚な罠に引っかかってしまったザックはと言うと、少し怒りが冷めたらしい。疲れてしまったかのようにその場に座り込み、そしてその視線の先に何かを発見したらしい。
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リア(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさん、コメントありがとうございます！そしてお返事が遅れて申し訳ありません……！ようやく夢主が前に進む覚悟を決めることができました。残るフロアはあとわずかですが、ぜひ最後までお付き合いください。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします！ (2021年9月25日 2時) (
レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 続編おめでとうございます！！楽しみに待っていました！夢主ちゃんが、きちんと前を向いて進んでいけそうなので、ホッとしました。次はいよいよB1……。夢主ちゃんがどう動くのか、とってもワクワクしています。リアさんのペースで、更新頑張ってください！！ (2021年9月4日 17時) (レス) id: 0ff7621059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2021年9月1日 16時
