386話 ページ21
「そんな口を聞くなよ。僕はレイチェルを殺しはしないさ。───でも、僕には今カードが揃ってる！ レイチェルの身の安全、そしてこのビルの出口のありかだ！」
「あぁ！？」
「何も知らず、君らはのうのうと彼女の隣にいた。特にザック！ あまつさえ、彼女に神様なんて言われてね。君も悪い気はしなかったんじゃないかな？」
『神様』。レイがザックに向かって言い放った言葉を、なぜダニーが知っている。レイに関するすべてを知ろうとし、すべてを手の中に収めようとし、閉じ込めようとするこの男の執念を思い知らされた。
ダニーはくく、と喉を鳴らして笑う。ニヤニヤと崩れた笑みを浮かべているのが声だけで分かった。
「ねぇ、ザック。その使えない頭でよく聞くんだよ？ 文字も読めない愚か者の君に、ヒントをあげようって言うんだから！」
「テメェ、気持ち悪いことばっか言ってねぇで、わかるようにはなせ！」
「そうだな───まずは、彼女のことを全部知ってご覧。このフロアは、彼女そのもの……そこから考えるといいよ。彼女に本当にふさわしいことはなんなのか……その選択によっては、君をここから出してあげるさ。───Aもいる事だし、簡単だろう？」
「わたしに対するその信頼はなに……」
「A、君と僕の付き合いじゃないか。決して短い付き合いじゃないだろう？ 僕は君のことも考えて言ってるんだ───レイのことを知れば、君も考えが変わるかもしれない。……君も戻ってくるといい。ザックが外に出られるかは、君の選択にもかかってるんだよ」
「何言ってるのか全然わかんないんだけど」
「答えを急いではいけないよ。君はそんな感情的な子じゃないだろう？」
不敵に笑うダニーの声に、Aは再び舌打ちを漏らす。意味深すぎて分からないことを言われたところで苛立ちをが増すだけだ。
しかし。───彼女そのもの、とはどういうことだろう。
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リア(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさん、コメントありがとうございます！そしてお返事が遅れて申し訳ありません……！ようやく夢主が前に進む覚悟を決めることができました。残るフロアはあとわずかですが、ぜひ最後までお付き合いください。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします！ (2021年9月25日 2時) (
レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 続編おめでとうございます！！楽しみに待っていました！夢主ちゃんが、きちんと前を向いて進んでいけそうなので、ホッとしました。次はいよいよB1……。夢主ちゃんがどう動くのか、とってもワクワクしています。リアさんのペースで、更新頑張ってください！！ (2021年9月4日 17時) (レス) id: 0ff7621059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2021年9月1日 16時
