28話 ページ29
ガッシャァァァァァン！
「……うるさい」
Aが思わずそう呟くとレイもうなずいた。ガラスが割れた音。あの分厚いガラスの壁を、殺人鬼が壊したのだろうか。見にいくと、見事なまでに木っ端微塵。
「あの怪力……」
B6で殺人鬼のカマを受け止めた時、シャベルが変形したのを思い出す。あの怪力で、ガラスを割るように大人の男性であるダニーを一瞬にして殺した。
(思えば、わたしとんでもないことしたよなぁ……)
殺人鬼の顔に思いっきり土をかけてしまった。多分、相当怒っているはず。と、レイが早歩きで進みだした。まるで何かを待ちわびるような。早く先に進みたいようだ。
(でもこの先には多分、あの殺人鬼が……)
レイが何を考えているのか、Aにはさっぱり分からなかったが、とにかくついていく他ない。廊下の突き当たりを曲がると、そこにはあの殺人鬼がいた。
「ちっ！開かねぇ！」
どうやら、開かないエレベーターと奮闘している。カマでガンガン殴りまくったり、蹴ったり、叩いたり、好き放題してあまりにもうるさすぎる。
「……何、してるの」
レイが背後から殺人鬼に話しかける。
「あぁ？ ……なんだお前。のこのこ現れやがって、どういうつもりだ？」
殺人鬼が振り返り、威嚇するようにレイを睨みつける。しかし、レイは臆する様子もない。
「あのね、……お願いがあるの」
Aはチラリとレイの顔を見た。小さく息を吸って、両手を胸の前で合わせて。
「…………お願い。」
────私を、殺して。
大人びた声。レイが口にした言葉に、Aは目を見開き、次にその意味を考えはじめる。
(────『私を殺して』。つまり、レイは……
死にたいの？)
しばし、静寂が訪れる。
と、殺人鬼が口を抑えると、一瞬で後ずさって、思い切り嘔吐した。
「……うおぇぇええっ！」
────今度は殺人鬼が吐いた。
Aが呆然としていると、殺人鬼は咳き込みながら、レイを睨みつけた。
「気持ちわりぃこと頼むなよ！ 俺はな、テメェみたいな頭おかしい奴に構ってる時間はねぇんだ！」
殺人鬼はエレベーターに指を突きつけると、一気にまくしたてる。
「んな、気持ち悪ぃこといってる暇があるんだったら、ここをどうにかしろ！」
「……そう、分かった」
訳が分からない状況。Aが戸惑っていると、殺人鬼がAを見て、顔を歪めた。
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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (
レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます！この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね！色々試してみますね、ありがとうございました！ (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね！ところで、背景の色を変えたりはしないのですか？それやると面白さが上がると思いますよ！ (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年8月4日 21時
