1章 長く幸せな夢を見ていたような〈4話〉 ページ8
その言葉が意味するのは少女の姿の彼女への慈悲や手加減などではなく、単に悶えさせて逝かせたいだけだ。
「じっ……?」
自分の『歯車』の位置がお分かりで?と言おうと思ったが、驚愕と不安で不本意に言葉が詰まった。
しかしティーが言いたい事はレイには分かり、カウンターのティー側に入り込んでつかつかと歩み寄り、そして笑った。
「そーだよそーだよ、君みたいに体質じゃないけどね。調べたんだ。僕政府の犬だからね、直ぐ分かるんだよ。いいでしょ?」
「きゃっ!近寄らないで!」
頭に銃口を押し付けながら嘲笑する彼が、今は異常に恐ろしく見えた。
「ああ……そういう顔を見たかったよ……。さっきみたいな上っ面だけの笑顔より、こっちの方がよっぽど素敵で美しいよ……。」
実際に異常で恐ろしい奴だ。レイが空いている左手をティーの顔に伸ばすが、ティーはそれを全力で振り払う。
「ああ御免。僕の数百年前の友達に似ててね。そうだ、僕本部に戻らないと。じゃあね、ジェアイ君、トルダリッグスちゃん。」
そう言い残し、レイは3人を残してさっさと出ていった。
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弧瑠十 奏(プロフ) - 00さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると頑張れます。これからも是非ともよろしくお願いいたします! (2022年6月4日 18時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
00 - コメント失礼します。とても面白かったです!本当にお話を書くのがお上手ですね。パート2も楽しみにしています!! (2022年6月4日 11時) (レス) @page46 id: 4683564af1 (このIDを非表示/違反報告)
弧瑠十 奏(プロフ) - 更新かなり遅くなりました。申し訳ございません。 (2021年11月30日 6時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつあめ(プロフ) - 検定頑張ってください (2020年10月26日 8時) (レス) id: f82d3976b3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ(プロフ) - 白夜の世界さん» 有り難う御座います!とても嬉しい御言葉です。これからも、頑張ります。 (2020年6月9日 16時) (レス) id: a9c96849d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:弧瑠十 奏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aaaD
作成日時:2020年2月25日 21時