庇護対象：妖精声優【男性声優】

プロローグ〜妖精と妖精，似たもの同士〜 ページ11

　 某日 昼時





　 『いいところ見つけちゃった・・』





　 人と喋るのは苦手ではないし



　 いきなり飛び込んできた新人の私を



　 先輩たちはとても可愛がって下さっている





　 でも［ご飯を食べる］



　 この時間は一人でいたいのだ


　
　 それだけでなく



　 睡眠を取ったりだらけたり



　 そんな瞬間はできる限り


　
　 一人でいたいし一人の時間がないと


　
　 しんでしまう





　 先輩方からは





　 「ご飯食べてるところを見たことない」

　 「江國さんってご飯食べるの？？」





　 など言われることがあるが



　 私は至って普通の人間である





　 食べること自体は結構好きだ





　 今日から初めて行くスタジオでの



　 収録だったのだがいいご飯場所を見つけた


　
　 人はいないが空気は冷えてない





　 最高だ




　
　 そう思いながらもぐもぐしていると



　 ドアが開いた




　









　 その先にはご飯片手に持つ石田彰さんがいた





　 『もしかして石田さんの定位置でしたか…？
　 すみません！今退きますね』


　 石田「いや，先にいたのは君だし
　 もう食事広げちゃってるから
　 退かなくても大丈夫だよ」


　 『ありがとうございますではお言葉に甘えて』





　 想像以上の優しい言葉をいただき，



　 その場にまた座った





　 石田「でも僕もいつもここだし
　 ここで食べさせてもらうね」





　 そう言って石田さんは



　 私とは少し離れた場所に座った





　 『はいお構いなく
　 定位置にお邪魔しちゃってすみません』





　 ・

　 ・

　 ・





　 そのまま何か喋るわけでもなく



　 黙々とお互いご飯を食べていた




　
　 そしてそのまま双方同時に


　
　 ご飯を食べ終わった







　 『「ごちそうさまでした』」







　 声が重なった





　 予想外の出来事に



　 あたふたしてると





　 意外なことに石田さんの方から



　 言葉が投げかけられた









　

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