鳥籠の中の少女

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『あっ、ちがっ』




「危機感が足りてないみたいだね。いっその事無理やり犯してやろうか？今。ここで。」



先程までの穏やかな笑みは一瞬で消え去り、冷めた瞳が私を映す。

その言葉は本気だと、彼の眼が言っていた。
その恐怖から身体が自然と震える。


『そ、そうじゃなくて！征くんが大変なんじゃないかって…』


頭がパニックをおこして上手く言えない。
今までの穏やかな日々はなんだったのかと思うほど、彼の剣幕は異常だ。



「僕の事より自分の身を心配したらどうだ？何も学ばず、また繰り返してもいいと？」


『ご、ごめんなさっ』


これ以上怒らせてはいけない、早く謝らないと、と本能がそう告げる。
でなければ本当にここで無理やりにでもされる。彼なら。なんの迷いもなく。



『で、でも、ちゃんと周りを確認するようになったよ！同じ事を繰り返したりなんて…



きゃっっ』


それでも、何も学んでないと言われた事につい反応してしまった。
自分はバカかと、言ってから後悔した。

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