遭遇 ページ25
潔side
絵心からマネージャーを紹介されて数時間後。チームZメンバーが寝静まる中、俺は1人目を覚ました。
今が何時なのか全く分からないけれど、なんとなくまだ朝の気配を感じない気がして、勝手に夜中なのだろうと思っておいた。
そう結論付けたは良いものの、一度完全に覚醒してしまうと眠気は何処へやら。横になって目を瞑ってみるも効果は無い。明日も似たような体力テストならば、早く寝なければならないというのに…。
寝返りを何度打っても無駄だったので諦めて起き上がり、歩いて水でも飲めば少しはマシだろうと食堂へ向かった。
誰一人起きて活動している人間なんて居ないだろうと思っていたんだ。そんな空間に突然人が現れたら誰だってびっくりするだろう。
台所からほとんど音を立てずに出てきた人影に、俺はちゃんとびっくりした。
「わっ」
俺が出した声に驚いたのか、その人は肩を揺らしながらこちらに顔を向けた。
その人は、数時間前に絵心から紹介を受けたマネージャーだった。
「えと確か…雪吹、さん?」
彼女が忘れかけたように伝えた名前を思い出し、声を掛ける。
すると彼女は薄氷の瞳を大きく見開いた。俺を見出してからずっとぽかんと開いたようになっていた口を動かして言葉を紡ぐ。
『お、覚えられて、る。』
そう彼女が声を発さなければ、モニター越しで見るよりも綺麗だと感じたその瞳をずっと見ていた。
「えっまぁ…俺らの事支えてくれるんだし、覚えなきゃ失礼じゃない…っすか?」
俺が名前を覚えていた事に驚く彼女に、そのまま思っている事を伝えた。言い終わる所で、彼女が年上である可能性が脳をよぎって取ってつけたような敬語になってしまった。
チャラい奴みたいに思われたか…?と1人で不安になる。
『……まだ、仕事も何もしてないのに、そんな風に思って頂けるなんて…ありがとうございます。』
持っていたマグカップを手近なテーブルに置いて、そう言いながら頭を下げる。
さらりと滑るように肩から落ちる白銀の髪に目を引かれながらも、
「いやいや!そんな事で頭下げなくても…!!」
俺は慌てて頭を上げるよう彼女に近付いた。
何故かこっちが焦る事になり、そういえば名乗ってもいなかったことを思い出す。
「あっお、俺は」
チームZの潔世一、そう言おうとすれば、その先を遮るように彼女がこちらに手の平を向けた。
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coco - 更新待ってる (12月29日 9時) (レス) @page32 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
アンナ(プロフ) - お話面白いし絵も上手で尊敬します!応援してます!頑張ってください! (6月11日 2時) (レス) @page8 id: 61fc3359a9 (このIDを非表示/違反報告)
闇まんじゅう(プロフ) - お話めちゃくちゃ面白いし、絵も上手でも吃驚しました!頑張って下さい!応援してます! (2023年3月3日 20時) (レス) @page31 id: a2e3403032 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 面白いです!頑張ってください応援してます! (2023年1月1日 17時) (レス) @page18 id: 35aefc2ecc (このIDを非表示/違反報告)
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