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19_噂通り…? ページ20

今日は授業で使う教材の配布日。
渡されたプリントに目を通せば、悪魔の基礎、呪術、薬学、拷問学…と今後習っていくであろう座学の一覧が書いてあった。

ご、拷問学……血とか痛いの苦手なんだよなぁ…この前の使い魔召喚も他の人みたいに思いっきり指を切れなかったし…。


と思い返しながら配布教室に付いてみれば、中は何故か箱が散らばっていて雑然としていた。

僕と同タイミングで来た生徒が、その場に居た教師に聞いているのに耳を傾ければ、少し前にかなりの変人と有名なウァラク・クララという少女が来て、暴れ回った後追い出されたらしい。
タイミングが被らないで良かった…と思いながら、貰うべき教材を全て受け取り、僕は大人しく配布教室を離れた。





新入生である僕が入れるのは、学食と庭園くらいなもので、学校で時間を潰すのは少々難しい。今はまだ授業が開始されているわけではないので、登校時間は決まっているが下校時間は自由といった感じなのだ。
今日済ませねばならない教材の受け取りも終わったし、お腹も減ってきた所なので、家に帰るつもりで教材の詰まったカバンを背負い歩き出す。


学食で食事を済ませてもいいのだが、生憎今日は家に姉さんが居ない。つまり籠りきりの兄さんに食事を出す人が居ないという事になる。
飲み物くらいはあるだろうと信じているけれど、兄さんは放っておけば倒れるまで仕事をしてしまう人なので、僕か姉さんが食事を用意するという事がウヴァル家での暗黙の了解になっている。僕も恐らく姉さんも特に苦になっているというわけではない。断じて。
なので、帰宅して兄さんの食事を作るついでに僕の分も作ってしまう方が楽なのだ。


いつか、学食にも行ってみたいな、なんて思いながら通った渡り廊下で、ふと庭園の方を見れば3人組が目に入った。

特徴的な触覚から特待生くん、高価そうな制服から首席くん、と順調にいったところで最後の3人目が見知らぬ子だと気付く。明るい黄緑色の髪に羊のような内巻きの角を持つ女子生徒だった。
そして先程聞いた配布教室での話を思い出し、彼女がウァラクさんなのだろうと思った。


なるほど確かに。この離れた距離でも伝わる程、結構変な子なようだ。ぴょんぴょん飛んだり跳ねたりしている。
でも、とても楽しそうにしている所を見ると、別に楽しい事が好きな普通の女の子のような気もした。


僕のような悪魔じゃ彼女の相手は務まらないなぁ、なんて思いながら渡り廊下を過ぎる。

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モンモン - 更新楽しみにしとります! (5月21日 0時) (レス) @page39 id: 7fe6f6ee48 (このIDを非表示/違反報告)
☆?(?v?。)(プロフ) - 好きです!!主人公のキャラが立っていて凄く良いし、何より文章が上手くて面白いです!続きを楽しみに待っています!! (2023年1月31日 19時) (レス) @page38 id: 55f21e1ec6 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 階段をくだっていく教室って…(あそこかぁぁぁぁぁぁぁ) (2022年11月7日 7時) (レス) @page35 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
ほしぽん(プロフ) - ツムがおる (2022年10月17日 18時) (レス) @page31 id: 86c5fe95fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんず | 作者ホームページ:ぽんずワールド  
作成日時:2022年8月29日 12時

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