13章 練られた戦略と ページ14
「まさかスタッフだとはね……ようこそチャレンジャー。歓迎するよ」
ぺこり、と律儀に頭を下げるチャレンジャー。背丈から予想するに女の子か。控え室ではバトルが出来ないので、キバナに頼んでバトルコートを借りることに
「今回はオレをご指名のようだからな、ゆっくり見ててくれ」
「ちぇっ、オレさまだけハブってやんの…」
ルールは1on1。互いのパートナーポケモン1体のみで戦う。ダイマックス用に作られたこの大きなフィールドで向かい合う
帽子を目深に被っているので遠目からでは顔が分からないが、どこと無く隙の見えない雰囲気を漂わせる。只者じゃない……うちのスタッフにこんな強者が居たとはな。もっと早くに気づくべきだったよ
「では!両者同時にポケモンを!!」
審判の合図と共に、相棒の入ったボールを高々と宙に投げた
「出てこい!リザードン!!」
オレはどんな試合でも手を抜かない。例え女の子であろうと、戦う意思を見せたその勇気への賞賛を。全力でバトルを楽しまなきゃ相手にも失礼だから
「………」
彼女が繰り出したのは、オレもよく知る珍しいポケモン。けれどここガラル地方本土では生息が確認されない為、今日初めて目にする者も多いであろう
「………なるほど、ウーラオスか」
しかもあれはみず・かくとうタイプの"れんげきのかた"。ダグマの進化系じゃないか。
つまるところ彼女は、あのマスタード師匠の修行をクリアした上…オレでさえ辿り着けなかったダグマの試練を共に乗り越えたというのか。ちなみに、オレも修行時代にダグマを受け取り塔を目指していたんだが……その道中で迷子になり、気づけばハロンに帰ってしまった。今でも道場で語り継がれてそうだな
「きみ、マスター道場の門下生なんだな!オレも以前通ったよ!」
さて、話を切り上げようか。何もお喋りをしにここに来たんじゃないだろう
_「それでは………はじめ!」
「……いくよ、"アクアジェット"!!」
試合開始と共にみずタイプ技で攻めてきたか。いいね、効果ばつぐんを狙い勝利を手繰り寄せるその姿勢……嫌いじゃない
「リザードン!"ドラゴンクロー"で向かい撃て!!」
技同士がぶつかり合った衝撃波が肌を突き刺すようにビシビシと伝わる。並大抵のポケモンではこんなことにはならないのだが……あのウーラオス、相当鍛えられていると見た
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ノルン(プロフ) - めっちゃ続きが気になる… (2022年10月22日 22時) (レス) @page32 id: 01548bf821 (このIDを非表示/違反報告)
七夏(プロフ) - 面白いです!続きを楽しみに待ってます! (2021年4月17日 18時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 夢主ルカリオ連れてそう…(いろいろ手伝ってくれそうだしカッコいいし…) (2020年6月25日 10時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2020年6月16日 15時