放課後作戦会議【ハスミ】 ページ35
「ハイアスくんさぁ…」
ため息混じりに不機嫌ですと言わんばかりの視線を送る。すると、亜麻に近い髪色を持つ彼はビクッと肩を跳ねさせた。
「いつまでそんな態度でいるつもり？」
言い方が自然ときつくなってしまった。でも、苛立ち始めているのはホントだし、無理して隠す必要も無い。
「ご、ごめん…このままじゃ、日が暮れちゃう、よね…もう暮れそうだし…」
「そうだよ」とため息を再度吐き出し、今度はあたしたちを静観しているノウメ先生に視線をやる。
「先生、今日はもう良くないですか。ポケ騎馬戦のことならまだ日にちはありますし」
そうあたしが言うと、ノウメ先生が呆れ顔で口を開いた。
「あのなぁ、今日を合わせてももう五日しかないだろ。明後日全校練習で一通り合わせる所を合わせて、その日の明後日には本番」
あと五日、と言われてびっくりしてしまう。ぼんやりしすぎて時間感覚が狂ったのだろうか。
「でも、やっぱり今日は無理です。もう日も暮れますし、無理に作戦会議しようとしても意味ないですよ」
「なにが無理に、だよ。大体、まだ一通り作戦立てられてないのお前らだけだろ？もう時間ないんだぜ」
まだ引かないあたしに、ノウメ先生が諭すような口調で続ける。
そう言われても、彼がこんな態度で話し合いにすらならないのだから、あたしに言われても困るというものだ。
しかし、ノウメ先生だって、ハイアスくんだって、困っているのにはあたしとは変わりない。それは理解できるけど、だったら二人してあたし任せにしないでほしい。
「悪いな、二人とも。何も負担を掛けたいわけじゃないんだ。ただ、俺にもどうしていいか分からなくてな…物忘れ酷いし、何かしらルールを忘れていながら口出ししたら、お前らに迷惑掛けるだろ？」
それはそうだ。ノウメ先生だからなぁ…。
「ごめんなさい、ハスミさん」
「謝る暇があったら作戦ついて考えて話してくれる？」
「…ごめんなさい」
「…はあ、こっちこそごめんね。きみみたいなタイプの人になんて声掛けたらいいか分かんなくてさ」
これは皮肉ではない。ただ、このままでは余計に話が拗れてしまいそうだ。
＊
ノウメ先生に連れ出され、何故かグラウンドではなく相談室に連行され、そしたら先客としてハイアスくんが居た。話はそれから始まったのだ。
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褪紅(プロフ) - 更新しました！ (2021年12月7日 22時) (
レス) id: dacdd01a78 (このIDを非表示/違反報告)
褪紅(プロフ) - お久しぶりです、ハスミとキユイとノウメ、三キャラの親の春雨、もとい褪紅です。更新させていただきます。 (2021年12月7日 20時) (レス) id: dacdd01a78 (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 更新しました (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 更新しますね！ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 忙しくてリレー小説に参加出来ませんでしたが、余裕が出てきたので参加させてせて頂くことになりました。レイの親の蝶理です。よろしくお願いします！ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
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