やっぱり命日なのかもしれない【ハスミ】 ページ27
「シズさま…少し宜しいでしょうか？」
アヤちゃんがシズちゃんの華奢な背に声を掛ける。
「大丈夫です、どうしました？」
こちらを振り向くなり、シズちゃんは、あたしの姿を見つけ首を傾げた。
「あら、ハスミちゃんまで…？何かあったんですか？」
「何かあったかと言えばあったよ。まあ、アヤちゃんから聞いてよ」
何かあった、と聞いてシズちゃんは少し不安げな顔をした。慌ててアヤちゃんが、
「あっ…いや、トラブルとかじゃないんです」
と訂正する。
「え、あ、はい…？」
「…その……ポケトレクラブっていう、クラブに入って頂けませんか？」
「…えっ？く、クラブ…ですか？」
勧誘だと理解した途端、シズちゃんはぽかんとした顔であたしに視線を移した。
「…からかいましたね？」
「え？聞かれたことに答えただけだよ？トラブルが起きたのか、とは聞かれてな…」
「こら、ハスミちゃん。……話がややこしくなるからちょっと黙ってて」
お叱りを受けてしまったので、大人しく「はーい」と返事をして黙ることにした。
二人の会話は進んでいく。
少しして、気がつくとアヤちゃんが一通り事情を説明し終わったところだった。
「……ということなんです。それで…まだ人手が足りてなくて」
「なるほど…すみません。正式な部員としては入ることは出来ませんが、サポーターしてなら…」
申し訳なさそうに言うシズちゃんに問う。
「サポーター…って、マネージャーみたいなものだよね？でも、なんで？」
「その…僕は普段、忙しいときもあるので…」
あたしの問いかけに気まずさを覚えたのか、目を逸らしながらシズちゃんはそう言った。
「そうですか…でも、一応は宜しいということですよね…？」
シズちゃんが頷く。
「正式な部員ではないので、サポーターが人手の内に入るのかは分かりませんが…それでもいいのでしたら」
「ええ、ありがとうございます…！」
「でも、喜ぶのはまだ早いんでしょ」
水をさしてしまうような気もしたが、敢えてはっきりとそう言った。
アヤちゃんはあたしの言葉に、「そうだね」と頷く。
「…とはいえ、私にはもう当てがないし……あとはアミさま達が…」
アヤちゃんの言葉を遮るように、ガラガラッと教室の扉が大きく開いた。
担任のノウメ先生だ。
「いたいた！ハスミ、競技一覧表なんだけど、アレ俺の勘違いだったみたいだ！」
「え？」
…嫌な予感がする。
「ってことで走り込み再開だ！」
「えっ？え、ちょっと待ってくださいよ！」
唖然とする二人の視線を背に、あたしは先生に引きずりだされたのだった…。
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褪紅(プロフ) - 更新しました！ (2021年12月7日 22時) (
レス) id: dacdd01a78 (このIDを非表示/違反報告)
褪紅(プロフ) - お久しぶりです、ハスミとキユイとノウメ、三キャラの親の春雨、もとい褪紅です。更新させていただきます。 (2021年12月7日 20時) (レス) id: dacdd01a78 (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 更新しました (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 更新しますね！ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
蝶理(プロフ) - 忙しくてリレー小説に参加出来ませんでしたが、余裕が出てきたので参加させてせて頂くことになりました。レイの親の蝶理です。よろしくお願いします！ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 285c3fb40d (このIDを非表示/違反報告)
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