腐れ縁だって言ってるだろ！ (ページ4)

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「くだらん」

「聞いてきたのそっちじゃんか」

あたしがそう言い返すと、レホールは不満気な顔をした。

「要は、お前の中で踏ん切りが着かないだけだろう？
まったく……あれこれ悩まず、いつも通りでいいと思うのだがな」

「？」

彼女は何を言っているのだろうか。
いつも通りのあたし？

「……記憶障害が足枷になっているのだろうが、奴らは気にするのか？ポケモン達は？お前が世話になっているジムリーダーは？今一度、よく周りを見てみろ」

そう言ってレホールはコーヒーを飲んだ。

あたしの記憶が曖昧でも、ライジングボルテッカーズの皆は気にしない。

リザやエーフィをはじめとしたポケモン達も、あたしが決めたことに対して難癖は付けない。

ジムの皆も。
あたしの、やりたいことを探してくれた。尽力してくれている。

あたしの、やりたいこと＿＿＿。

「……レホール」

あたしのやりたいこと。
もし、別れる時が来るとして。

「ありがとう。吹っ切れたよ」

もし、その時が来た時。

「それはなにより」

悔いが、少しでもないようにしたい。

例え、離れ難い別れになるとしても。
後悔するよりはいいと思うから。