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カロス地方クノエシティのブティックでよく売られているリボン付きプルオーバー(紫)に、白い七分丈のズボン。
短い靴下にスニーカー。
研究資料詰め込んだ鞄を肩にかけて、パルデア上陸。
「じゃ、あたしは知り合いに会いに行くから」
そう言ってタクシーを呼んで向かったのは、セルクルタウン。
せっかくのだからムクロジでお茶をしながら……というわけだ。
セルクルタウン周辺は雨が多い。
そのため、セルクルジムに挑む場合はほのおタイプだけだと痛い目に合う。
「久し振りだな、A」
「レホール」
旧友レホール。
さてさて、彼女はどんなネタを仕入れてくれたのか……。
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「これがエリアゼロにあるという石版。まるでオーパーツだ」
「スカーレットブック、だっけ？ あのオカルト本」
ムクロジのケーキをつつきながらレホールが纏めてくれた資料に目を通す。
「ああ。なんせエリアゼロの情報はあれにしか頼れん」
「伝承は？」
「足りん」
どうやらレックウザの情報が現状まったくなかったため、円盤のポケモンについて調べることにしたらしい。
「円盤のポケモン。仮称なんたら。正式名称が不明なため、呼び方は様々だがこのポケモンがパルデアの歴史、いやエリアゼロに深く関わっているのは間違いない」
「となると、やっぱりペンダントか……」
「フリードだったか？ 行くんじゃないか？ あいつは私と同類に近い」
「世界の謎を解き明かすのがあたしらライジングボルテッカーズだからな」
そう言ってあたしはコーヒーを一口飲む。
レホールは目を見開いていた。
「なんだ。船に乗るのか？」
「いやいや、依頼はこなしたからカントーに帰ろうと思ったんだけど……」
そこでふと、昨日のことを思い出す。
……保留にしたけど……ううん。
「なんだ、歯切れが悪い」
「……実はさ……」
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作者名：シブチョー | 作成日時：2023年6月4日 5時
