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死の罠−12 ページ20
――ジャァアア！
中庭に続く扉を開けるのと同時に、凄まじい音が私達の鼓膜を震わせた。
水門が開き、凄い勢いで池の中へと水が流れているみたいだ。
湿った土で覆われた池の跡と思っていた場所から、銀色の水飛沫が上がっている。
そして、水の中でもがいているのは、
｢スクアーロ君！？｣
打ち捨てられ、枯れていると思っていた水門。
其処から凄まじい音を立て、大量の水が溢れて来ている。
犯人が水門を開けたと云う事だろうか。
｢く、あ！ くぶっ！｣
｢スクアーロ君、スクアーロ君！｣
私は池縁に立ち、スクアーロ君の名前を呼ぶが、恐慌に陥ったスクアーロ君の口からは、苦しげな声が出るばかりだ。
パニック状態で、声が届いていないのかもしれない。
｢どうしよう｣
｢まずは水門からの水を止めねー事には、どうしようも無いだろうな。
スクアーロの様子と水量を見た感じ、猶予は無さそうだ｣
｢そ、そうだね。急ごう！｣
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作者名：ポアンナ | 作成日時：2018年3月17日 13時
