死の罠−10 ページ18
｢A、縄跳び貸して｣
｢う、うん｣
荷物の中から縄跳びを取り出し、ベル君に手渡す。
ベル君はその縄跳びを、拷問器具のフタを固定しているロープに沿わせ、結び付けた。
これならば、ロープを切る装置が作動しても、蓋が閉まる事は無さそうだ。
あとは、マーモン先輩の首枷を外す方法を考えなければならない。
レヴィ先生と違って華奢なマーモン先輩に、レヴィ先生と同じ方法は使えないだろう。
(プラスドライバーで外すのはどうかな)
三年二組に置いてあったプラスドライバーを首枷のネジ穴に嵌めようとしたが、大きすぎた為に叶わなかった。
｢ダメかぁ｣
｢いや、発想は良いんじゃね。
これより小さい奴があれば、首枷外せられる。
俺ら行ってくっから、ちゃんと生きてろよ、チビ｣
ベル君は私の手を握って、美術室を後にした。
それから私達は、しらみ潰しに色んな部屋を調べて行った。
縄跳びで固定したとは云え、仮面の男に外されてしまえば同じなのだ。
時間が限られているので、深くは探せない。
中々それらしき物が見つからず、少しずつ焦りが生まれて来る。
図書室の扉を荒々しく開けたベル君に、肩がビクンと小さく震えた。
(早く見つけなきゃ、マーモン先輩が！)
そんな思いで、明るくなった図書室を調べる。
暗かった時には気付かなかったけど、椅子の下に何か落ちている。
サイズがかなり小さなドライバーのようだ。
｢ベル君、小さなドライバーあったよ！｣
｢ナイス、A！ 早くマーモンの所戻るぞ！｣
ラッキーアイテム
ベルのティアラ
ラッキー死ぬ気の炎
雲の炎
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作者名：ポアンナ | 作成日時：2018年3月17日 13時
