【リボーン】暗闇の果てで君を待つⅢ (ページ15)

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死の罠－７ページ15

給食室から取ってきた栓を、毒ガスを噴出しているボンベへと嵌め、捻じる。

呆気無い程簡単に、緑色のガスの噴出は止んだ。

｢次は手枷と足枷を外す物だよな。
鍵があるとは思えねーし、溶かせられたら良いんだけど｣

｢それだよ！理科室にある薬品、使えるかもしれないよ。
棚にたくさんあったから、探せば溶かせそうな物あるかも｣

階段を飛び降りるように下って、理科室まで走った。

理科室の奥にある薬品棚に入っている薬品を調べてみる。

茶色のガラス瓶の中には、三分の二程中身が残っている物もある。

瓶のラベルには、マジックで『ＨＣｌ』と書かれてあった。

｢ＨＣｌって、どっかで聞いた事ある気がすんだけど｣

｢塩酸だよ、確か｣

塩酸なら、きっと手枷と足枷を溶かす事が出来るだろう。

薬品瓶を取って、倉庫へ戻った。

レヴィ先生は大分顔色を悪くしているが、幸い命に別条は無さそうだ。

瓶の蓋を開け、手枷と足枷の金属部分に塩酸を垂らす。

ツンと鼻を突く刺激臭がした後、金属の表面にボコボコと泡が生まれ、酸化が進んで行った。

｢結構激しく化合してっけど、これだけじゃ足りなくね？
理科室にあった瓶、ありったけ持って来た方が良いかもな｣

｢いや、これで十分だ。
……ハァアアアア！｣

レヴィ先生は叫びながら、手枷と足枷を引き千切った。

あまりの怪力さに、私とベル君は思わず感嘆の声を上げてしまう。

それからレヴィ先生の声でハッと我に返り、私達は倉庫から出た。