8 ページ8
「え………っと、レオナ先輩の苦悩の種って…」
「無邪気な天使………？」
「しかもめちゃくちゃ懐かれてるんだゾ」
皆してレオナに同情したような目を向ける
チェカはズカズカとレオナの腹の上に乗ろうとする
「うるせぇな。……じろじろと見てんじゃねぇ！」
「ねえねえ、おじたん！次いつ帰ってくるの？来週？その次？あっ、僕のお手紙読んでくれた？」
「あー、何度も言ったろ、ホリデーには帰……痛っ、おい、腹に乗るな！
A！」
『ふっ……あははっ！』
「レ、レオナ先輩の腹にずかずかと馬乗りに！？」
「プッ………あはは！こりゃ大物ッスわ
レオナさんが実家に帰りたがらないのこういうことだったんスね」
保健室でレオナ以外の人達は、レオナが「おじたん」と呼ばれていることが面白いのか爆笑している
この後護衛の者がやって来て、チェカを連れていった
「おじたん！おねーたん！またね〜！」
『またね〜』
Aはフリフリと手を振って、見送った
「おい」
『何ですか……きゃっ』
手を振っていない反対の手首を掴まれ、レオナにがっちりホールドされた
『なんです？いきなり』
「……最近会えてなかったろ」
『それ、あなたが悪いんですよね？
私の可愛い可愛い寮生に手を出すから』
「うっ。悪かった」
『さぁーどうしましょうねー』
「……頼むから。隣にいてくれ」
珍しく素直なレオナにAは戸惑いが隠せない
「あの……お取り込みのところ悪いんすけど…二人の関係って」
「婚約者ッスよ」
「え！？」
「俺も初めて聞いた時は驚いた」
「ってことはA先輩もどこかの王族…？」
『ん？違う違う
私のとこは……大富豪でもないし、王族でもない、かといって一般市民とも違うし……うーんなんて言えばいいんだろう』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 188人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽてち | 作成日時：2024年3月3日 12時
