C fourty-two ページ3
会議が終わった後、グルッペンはロボロに話しかけた。
｢ロボロよ、ちょっと頼みがある。｣
｢ん、何？｣
｢そろそろいい頃だろう。あいつに戻って来いと連絡してくれ。｣
｢！…分かった。そういえば丁度スライブ国に行っとったんやっけ。｣
｢雲行きが怪しそうだったから、何年か前に送っといたんだ。何も知らせが来ていないが、あいつの事だ、死んではいないだろう。｣
｢了解。｣
ロボロは嬉しそうに顔を綻ばせながら、会議室を出ていった。ゾムも出て行こうとすると、同じようにグルッペンに止められる。
｢ゾム、お前に合わせたい人が居る。ついてきてくれないか。｣
｢おん？分かったわ。｣
｢それから…おう、そこの屑。｣
｢あ、僕の事で御座いましょうか。｣
｢お前しか居らんわ。お前もついて来て。なんか用があるらしいから。｣
｢…なんか嫌な予感しかせえへん…。｣
｢気のせい気のせい。行くゾ。｣
鬱先生とゾムを引き連れ、グルッペンはずんずんと歩いていく。ゾムは鬱先生にこそりと聞いた。
｢知り合いなん？｣
｢知り合い…ではあんねんけど…。｣
｢なんか心当たりでもあるん？｣
｢心当たりしかない…。｣
青ざめた鬱先生の顔をぼんやり見てから、ゾムはグルッペンの背を追った。
基地の敷地内にある森を抜けると、グルッペンはその足を止めた。その目の前の建物を見て、ゾムは思わず息を止めた。それは、なんの工夫もない、四角い真っ白な建物だ。まるで、研究所のような。
｢グルッ、ペン。｣
｢ゾムにとっては少し嫌な場所に見えるだろうな。不快にさせたのならすまない。しかし、ここに居るのは我らの協力者であり、決してお前を実験体として扱う奴ではない。どうか安心して欲しい。｣
グルッペンは柔らかく笑うと、その建物の扉を叩いた。しかし、返事はない。
｢…また実験しとるんちゃうかな。せやから帰らん？｣
｢ま、出てこない時は入っていいよって言われてるから、入っちまうか。｣
｢ええ！？嫌やねんけどぉ！｣
嫌そうな鬱先生に構わず、グルッペンはガチャリと扉を開けると、中に上がり込んだ。残り2人も続く。
｢先生ー？居ますかねー？お話があるんですけどー？｣
グルッペンがそう声を掛けた時、すぐ隣の部屋から爆発音がし、天井から鉄筋コンクリートの欠片がパラパラと落ちてきた。
｢ふむ、やはり実験中だったらしいな。｣
ケロリとグルッペンが言うと、目の前の扉が開き、煙と共に男が部屋に入ってきた。
｢ゴホッゴホッ…いらっしゃい。｣
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壱(プロフ) - 初コメです この作品ずっと見てます！！大好きです！ 神作品ありがとうございます！ (2022年1月14日 10時) (
レス) id: 135ae75002 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 紫陽花さん» 読んでくださってありがとうございます！お客様が神様の精神でやっております^ ^いずれにしても、嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2019年10月23日 20時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - 最近読んだんですけど神ですかね？神ですよね！本当に好きです！ (2019年10月23日 19時) (レス) id: d538ff0020 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 鈴蓮さん» おぅっ！？鈴蓮さんありがとうございます！まさか読まれているとは…くそ長い作品にお付き合い頂き、本当にありがとうございます！ (2019年10月16日 12時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます！(*´∇｀*) (2019年10月16日 12時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいぽい | 作成日時：2019年7月27日 20時
