C fifty-three ページ14
｢何か、凄い勢いで走ってくるし後ろに見た事ある嫌な奴らの影が見えたんで、思わず能力で隠して逃走に加担しちゃったんですよね。ま、僕もいつ亡命しようか見計らってたんで有難かったんですけど。｣
ぴくとは軽く笑う。
｢僕はまぁつい最近まであの研究施設に居たんですけど、それはあいつらに管理されてって訳じゃなくて。あの事件一ゾムさんがあの施設を爆破した騒動のお陰で、同タイミングで能力の付与をさせられそうになった僕も、能力付けられる前に逃げ仰せたんですよ。
でも、どうせこの国の監視体制が厳しいことに変わりはなくて、僕は直前まで機械に繋がれてたんで、逃げるタイミング逃したんですよね。それで僕、建物内に残されたんですよ。
でも、見つかったらまた捕まって、逃げようとしたことでもっと扱いが酷くなるじゃないですか。どうしよってめっちゃ焦って、『もうこのゴミ箱とかになれたらいいのに！』って強く思ったら、なんか、なれちゃったんですよね笑｣
｢どゆことですかそれ！？｣
鬱先生が思わず突っ込むと、ぴくとは笑いながら説明する。
｢や、なんか僕も原理はあんま分かってないんですけど。僕が思うに、それまで僕はあいつらの研究で能力を体に宿せるように、まぁ色んな薬品とかそういうもんを打たれてたわけで。能力が宿りやすいような体質にするとか、そういうのもあったのかもしれませんね。だから、俺が命の危機を本能的に感じたこととかに反応して、偶然能力が付いちゃったみたいな笑｣
｢何なんその適当な論理…。｣
ゾムが呆れた声を出すと、だって分かんないんですもん、とぴくとは肩を竦めた。
｢で、僕の能力は幸い研究施設のセンサーにも引っかかんなかったんですよ。だから、いつかこの国を滅ぼす人達が出てきたら情報を残せるようにと思って、それからずっと、あの研究施設に隠れてた感じです。
だから、今の研究施設がどんな構造で、どんくらい人が居て、どんな設備を内蔵しているのか、全て把握してますよ。｣
ぴくとはニヤリと、その端正な顔を歪めた。
｢だから、何か物凄くおこがましいかもしんないんですけど、僕もこの戦争、ぜひ参加させてくれませんか？｣
ぴくとの申し出に、グルッペンも笑った。
｢寧ろ、こちらから要求したいところだ。センサーを抜けられて、内部の情報も持っているだなんて、喉から手が出るほど欲しいものばかりだ。是非協力していただけないだろうか。｣
ぴくとはとても嬉しそうに笑った。
｢喜んで。｣
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壱(プロフ) - 初コメです この作品ずっと見てます！！大好きです！ 神作品ありがとうございます！ (2022年1月14日 10時) (
レス) id: 135ae75002 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 紫陽花さん» 読んでくださってありがとうございます！お客様が神様の精神でやっております^ ^いずれにしても、嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2019年10月23日 20時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - 最近読んだんですけど神ですかね？神ですよね！本当に好きです！ (2019年10月23日 19時) (レス) id: d538ff0020 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 鈴蓮さん» おぅっ！？鈴蓮さんありがとうございます！まさか読まれているとは…くそ長い作品にお付き合い頂き、本当にありがとうございます！ (2019年10月16日 12時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます！(*´∇｀*) (2019年10月16日 12時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいぽい | 作成日時：2019年7月27日 20時
