C fourty ページ1
｢は…お前ら……。｣
ゾムの翡翠のような瞳が揺れる。そんな事には構わず、グルッペンは幹部達に振り向いた。
｢さて、というわけで待ちに待った戦争だ。いくら人間のカスとはいえ、あいつらは厄介な兵器やら核やらをごちゃごちゃ持っていやがる。今から準備を始めるぞ。｣
｢はぁ…暫くは書類仕事やらなあかんのかな…。｣
｢言うて、気合い入ってんのばればれやでトンち。｣
｢当たり前だよなぁ！？これから戦争の為の仕事になんねんぞ。気合い入れていかなあかんやろがい。｣
｢やー、久し振りに暴れられそうだなー。またハードな特訓が必要になるね。｣
｢そうだゾ。能力持ちは特に、その能力を1秒でも早く使いこなせるように毎日27時間くらいは特訓しろよ。｣
｢死ねってか？｣
｢死ぬ気でやれってことでしょ。コネシマさんまだ雑魚なんすから、従っとかな。｣
｢はあん！？｣
｢ま、その通りっ…！？｣
また賑わい始めた幹部らは、総統の身から突然湧き上がる凄まじい殺気に、背筋を伸ばした。
｢…諸君。久々の戦争に、胸を高鳴らせていることだろう。しかし、今回の戦争には大事な理由がある事は、皆も分かっているはずだ。
奴らスライブ国は、これまで数多の人間の人権を蔑ろにし、自らの探求心と欲を満たす為に良いように使ってきた。そして、その身勝手かつ極悪非道な悪行を、我らが仲間のゾムにまで受けさせ、今でもその傷を残している。これは決して許されることではない。｣
グルッペンのバリトンボイスには、いつものような明るさも不思議な柔らかさもなく、1つ1つが鋭い剣のように感じられた。
｢俺は自分こそが唯一の正義とは言おうとしない。誰しも自らが正義であり、その考えを俺の権限で否定する事も無力化する事も、俺は望んでいないし、そもそもしていいことではない。
だがな、さっきも言ったように、誰もが自分のことを身勝手に正義だと言うならば、俺にとって俺は自分の中で正義だと思うことをしよう。
所謂、復讐だ。｣
グルッペンが、不敵に笑う。
｢醜い？身勝手？大いに結構。俺はやりたいようにやる。これまで散々付いてきたんだ、俺のそんな滅茶苦茶な所など、皆理解し切っているだろう。
さて、ではゾムよ。お前はまだ、俺達への警戒心を解いていないだろう。もしかすれば、証拠隠滅の為にスライブ国を潰そうとしているようにも見えるかもな。
だが、俺はお前がどうであろうが勝手に復讐戦を始める。
どうだ、俺達に背中を預けて戦わないか？｣
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壱(プロフ) - 初コメです この作品ずっと見てます！！大好きです！ 神作品ありがとうございます！ (2022年1月14日 10時) (
レス) id: 135ae75002 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 紫陽花さん» 読んでくださってありがとうございます！お客様が神様の精神でやっております^ ^いずれにしても、嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2019年10月23日 20時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - 最近読んだんですけど神ですかね？神ですよね！本当に好きです！ (2019年10月23日 19時) (レス) id: d538ff0020 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 鈴蓮さん» おぅっ！？鈴蓮さんありがとうございます！まさか読まれているとは…くそ長い作品にお付き合い頂き、本当にありがとうございます！ (2019年10月16日 12時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます！(*´∇｀*) (2019年10月16日 12時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいぽい | 作成日時：2019年7月27日 20時
