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魔法を使って強行突破するかどうか考えたところだった。
いきなり、誰かが管理人の事を呼んだ。
「どうかしましたか？」
「ああ、カミーユ！A先生が、許可証も無いのに外に出ようとしていたのよ」
管理人が訴えると、カミーユはAを一瞥し、再び管理人へと目を移した。
「…それはそうと、マクシーム校長が貴女をお呼びです。何か、重要な話があるとか…」
「マダムが？何かしら…」
管理人は考えるポーズをとる。
カミーユが微笑んだ。
「ここは、わたくしに任せて下さい。校長先生もお急ぎの様でしたので、早く向かってあげて下さいな」
「わかったわ、ありがとうカミーユ」
管理人はパタパタと走って行った。
Aはおずおずとカミーユに問う。
『…今の本当？』
「何がかしら？」
『校長が呼んでるってこと…』
すると、カミーユは優しく微笑んだ。
「フフ、嘘です。でも、わたくしが何とかしますわ。校長先生に取り合ってみます。…それよりも、急いでいるのでしょう？」
その言葉にAはハッとした。
『ありがとう…直ぐに行かなきゃならない用が出来たんだ』
Aの様子を見て、カミーユは心配そうに言った。
「大丈夫？…顔色が悪いわ」
『うん、大丈夫…。あのさ、明日の結婚式、出られないかもしれない…』
「いいのよ、気にしないでA。今は、やるべき事をやって下さい。ほら、早く行って！気づかれる前に」
カミーユは力強く言うと、Aの背中をポン、と押した。
Aは顔を引き締めた。
『…ありがとう、行ってくるね』
そう言って、走って校舎から外に出ると、箒にまたがり地面を蹴った。
フワリと浮くと、そのまま徐々にスピードを上げて空へと飛んで行った。
その姿が見えなくなるまで、カミーユは見守っていた。
「…行ってらっしゃい…」
そう呟いた声は、澄んだ青空に消えていった。
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piyo(プロフ) - 絢姫さん» 絢姫様、コメントありがとうございます(^^)とっても嬉しいお言葉…！精進します。これからもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 22時) (
レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
絢姫 - とても面白いです！ 久々に時間を無視して読みました！これからも、応援します！ (2019年11月23日 16時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：piyo | 作成日時：2019年11月16日 22時
