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闇の勢力の拡大により、穏やかな気候だったボーバトン校の周りにも、霧が立ち込めていた。
どんよりとした空が広がっている。
そんなある日、Aはハーマイオニーから届いた手紙を読んでいた。
彼女は相変わらず、身の回りの状況を手紙で教えてくれていた。
『もうみんなも6年生か…』
思わずポツリと呟く。
ー…て事は、こっちに来てからもう6年も経つんだな…
余りにも色々な事があり過ぎて、時が経つのが早く感じる。
ダンブルドアに連れてこられてから、最初の数年間は、楽しく過ごしていたと思う。
セブルスは最初は私が戻って来たことに腹を立てていたけど、それからずっと、何だかんだ優しかったし。
生徒達からは恐れられているけど、本当は良い人なんだって知ってる。
リーマスも学生時代と変わらず優しくて、彼と話してると安心出来る。いつも真面目で正しい性格だから、つい彼に相談してしまう。
1年程だけど、一緒に働けて本当に良かった。
そしてシリウス…再び会えると思っていなかったけど、大人なった彼は、昔と変わらず魅力的だった。
彼の死は未だに信じられない。
これから先、共に過ごして行くと思っていたのに…
『…ああ、ダメだ』
ー思い出すだけで辛い。
Aは涙を手で拭った。
綺麗な灰色の瞳が恋しい…。
手紙には、ホグワーツを中退したフレッドとジョージが、悪戯専門店を開いた事。ロンがクィディッチのキーパーに選ばれた事。ハリーがジニーの事を好きだという事などが書かれていて、ハーマイオニーの書き方から楽しさが伝わってきた。
Aはフフッと笑い、続きを読み始めたが、その先には驚く事が書かれていた。
“魔法薬学にスラグホーン先生が就任”
ースラグホーンって…リリーの事がお気に入りだったあのスラグホーン先生？魔法薬学…？
『え…じゃぁ、セブルスは…？』
“スネイプ先生が闇の魔術に対する防衛術に就任”
Aは目を疑った。
彼がずっとその科目の教師になりたいという事は知っていた。
しかし何故このタイミングで？
益々彼への疑惑が深まってしまう。
今すぐに、彼から直接話を聞きたい。
いや、むしろ会うだけでもいい。
その姿を見たら、きっと彼の考えてる事がわかると思うから…。
しかしむやみに戻る事も出来ない。
Aは窓の外を見て、溜め息をついた。
なかなか晴れない空は、尚更気持ちを落ち込ませた。
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piyo(プロフ) - 絢姫さん» 絢姫様、コメントありがとうございます(^^)とっても嬉しいお言葉…！精進します。これからもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 22時) (
レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
絢姫 - とても面白いです！ 久々に時間を無視して読みました！これからも、応援します！ (2019年11月23日 16時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：piyo | 作成日時：2019年11月16日 22時
