9 ページ9
・
すると、リーマスはハハハ！と楽しそうに笑った。
「冗談だよ！A、そんな顔しないでよ、嫌だなあ」
『あ…じ、冗談か…びっくりした』
Aは胸に手を当てて息を吐いた。
「A」
突然Aの頭上から声が聞こえ、震えながら見上げると、いつの間にかシリウスがニッコリと笑いながら立っていた。
「さあ、そろそろダンスの練習の時間だ」
『ギャーー！噂をすれば！！助けて、リーマス！！！』
「何だ、俺の噂をしてくれていたのか？結構だな」
『ワンちゃんは楽しく雪合戦してれば良いのに！』
「ほーう？その減らず口を叩けるのも今のうちだぜ？お姫様」
叫びながらシリウスに連れて行かれるAを見て、リーマスは困った様に肩を竦めた。
「…ご愁傷様、A…でも、僕には惚気にしか聞こえなかったよ」
そんな様子を、柱の陰から見ている人物が2人。
ジェームズとリリーだ。
「リ、リーマス…心臓に悪い…」
「成る程、隙あらばとはこういう事だったのね…」
「でも、多分Aはあれぐらいじゃ気付かないと思う」
「そうね…最強の鈍さだから…」
2人は顔を見合わせ、溜め息をついた。
・
談話室を出て、廊下を歩くシリウスとA。
Aは目の前を歩くシリウスに話しかけた。
『ね、ねぇ、シリウス』
「ん？」
『さっきまで私が話していたのって、リーマスだったよね？』
「…おいおい、何を言っているんだ？そうだろ？」
怪訝な顔をするシリウス。
Aは首を傾げた。
ーでも、雰囲気がいつもと全然違ったんだよなぁ…
普段の優しい彼とは違う。
あれではまるで…
『あ、わかった』
「？」
『…狼だ』
思いついた様に言うAに、シリウスは「そりゃそうだ」と肩を竦めた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 573人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
心夜 - そうなんですね。これからも宜しくお願いしますo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 13時) (
レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - 心夜さん» 心夜様、コメントありがとうございます！自分で作っておいてなんですが、私もです…(^^; 前作の大人編を作る時に決めてしまったので…（汗 ルーピン先生とのバージョンも余裕あればいずれ作りたいな、と思っております。これからもよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 10時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ルーピン先生押しのため少し残念ですが、楽しみに読ませて頂いてます。頑張ってくださいねo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 7時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：piyo | 作成日時：2021年1月7日 1時
